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【芦別】松井鉄工(市北3西1)を経営する松井透さん(52)が、アライグマ捕獲用の箱わなで特許庁に意匠登録を認められた。
町工場の技術で工夫を凝らし軽量化を実現、簡素な造りでメンテナンスも容易にした。
アライグマによる農産物被害は空知管内でも広がっており、自治体や農協からの問い合わせが相次いでいる。
箱わなは鉄製で全長97・5センチ、幅26・5センチ、高さ55センチ。
わなの奥に餌を置き、アライグマが中に入って踏み板に触れると、扉が落下して閉まる仕組みだ。
松井さんは十数年前に市からキツネ用のわなを依頼され製作した経験があり、これを基に改良を重ねて完成させた。
わなは1枚の鉄製の網を巧みに箱形に加工し、四方に鉄枠をつけないことなどで軽量化。
踏み板と扉をつなぐ部分にバネなどを使わず構造をシンプルにして取り扱いを容易にした。
重さは9キロほどで1人で持ち運ぶことができる。
松井さんは「アライグマの動きに敏感に反応して扉が下りるよう、何度も調整を重ねた」と開発の苦労を振り返る。
昨年10月に意匠登録を申請し、今年3月に認定。
「アライグマ カムカム」の名称も昨年8月に商標登録されている。
空知管内ではアライグマによる農産物被害が広がっており、総合振興局によると2012年度の被害額は約2900万円、捕獲頭数は2079頭に上る。
「アライグマ カムカム」は農協などからの発注で既に200台以上出荷。
松井さんは「手がけた製品が生産者の役に立てればうれしい」と話している。
(池田祥)
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