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「われわれは、多数とったら暴走なんかしませんから。暴走族じゃないんです。野党の間、私たちは何を反省してきたか。謙虚に
なろう、正直になろう、親切な自民党になろう、そう思ってやってきた」
今年七月十五日、参院選候補者の応援で来県した自民党の石破茂幹事長は、つくば市北条地区の街頭演説でこう語った。
さらに二〇〇七年参院選での敗因を振り返り、「権力を持っていて威張っているじゃないか、選挙のときだけ頭を下げればあとは
知らん顔じゃないか、そんな自民党って嫌だね、と大勢の人が思った」と自省し、政権運営にあたる姿勢を強調していた。
経済再生、デフレ脱却を最優先に掲げてきたはずの第二次安倍内閣は年末になって相次いで「本性」を表しつつあるように映る。
その一つが特定秘密保護法の成立。国民の知る権利が制約され、国民の暮らしや人権を脅かしかねないとの批判が噴出したにも
かかわらず、自公政権は衆参で多数を占める「数」の力で採決を強行した。その過程で石破氏は市民の活動を「テロ」と表現し、
撤回する一幕もあった。
もう一つはA級戦犯が合祀(ごうし)されている靖国神社への首相参拝。中国、韓国は激しく反発し、米政府も「落胆した」と批判
している。
石破氏の街頭演説は何だったのか。
自民党には「アベノミクスで経済は上向き。国民の支持は高い」との自負があるのかもしれない。
しかし、数の力で異論をねじ伏せる姿勢に危機感を募らす国民は少なくない。仕事や家事の傍ら、県内各地の街頭や国会周辺に
出向き、慎重な審議や反対を訴えてきた。「テロ」と同列に扱われることに憤りながら。
自公政権の強硬姿勢は、経済優先、景気回復を期待した有権者たちを納得させることができるだろうか。多面的な民意を見誤り、
多くの「信頼」を失った気がしてならない。
ソース(東京新聞) URLリンク(www.tokyo-np.co.jp)
写真=参院選の応援で来県し、街頭演説する自民党の石破茂幹事長(中央)。「多数をとっても暴走しない」と主張していた
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