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★汚染水「問題ないレベル」と政府釈明 「完全にブロック」を修正
東京電力福島第1原発の汚染水漏れの状況について、「完全にブロックされている」と断言した
安倍晋三首相の国際オリンピック委員会(IOC)総会での発言をめぐり、政府は10日、
汚染水が海洋に流出している可能性を認め、「放射性物質が問題ないレベル(に収まっている)との意味」と軌道修正した。
「(港湾内外で)水は当然出入りしている」。
菅義偉官房長官は同日の記者会見でこう説明。同原発の港湾内には汚染水の拡散を防ぐ水中カーテン「シルトフェンス」が設置されているが、
汚染水が港湾外にも流出している可能性があることを認めた。
周辺海域などで行っているモニタリング調査で放射性物質が基準値を大幅に下回っていることを理由に
「完全にブロックという表現を使った」と説明した。
7日のIOC総会のプレゼンテーションで、
首相は「汚染水の影響は福島原発の港湾内0・3平方キロメートルで完全にブロックされている」と断言。
専門家らから「事実誤認」などの指摘が相次ぎ、政府として釈明に追われた格好だ。
一方、10日開かれた汚染水問題の対策を協議する関係閣僚会議では、
低濃度汚染水の海洋放出の是非について関係者間の意見の食い違いが鮮明になった。
原子力規制委員会の田中俊一委員長は席上、陸上のタンクにたまり続ける汚染水の処分について、
「放射性物質を基準値以下まで取り除き、海に放出を検討することが必要だ」との認識をあらためて示した。
これに対し、林芳正農水相は同会議後の記者会見で「科学的に大丈夫ということと、
風評被害にどうつながるかは必ずしもイコールではない」と述べ、放出に慎重な考えを強調した。
<北海道新聞9月11日朝刊掲載> URLリンク(www.hokkaido-np.co.jp)