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世界の金融市場の中心地、米ウォール街で久々に日本経済が注目されている。財政・金融政策による景気底上げを狙う
安倍晋三政権の「アベノミクス」に対する関心が強まったためで、日本株や円を売買する動きが自民党が衆議院選挙で
勝利した昨年12月から急速に活発化した。ただ、産業育成や市場への過度な政府介入を懸念する声も聞かれ、ウォール街
のアベノミクス期待が完全定着するためには、越えるべきハードルも残っている。
「日本株の動向についてどう思いますか?」
ニューヨーク証券アナリスト協会が毎年1月に開催する「今年の相場予想会議」では、参加者から日本投資に関する質問が
上がった。ウォール街の証券アナリストが集まるこの会議で日本株が取り上げられたのは、小泉政権下だった2006年以来
のことだ。
注目材料は、日本の2%の物価目標や量的緩和策とそれに伴う円安誘導策だ。世界最大規模の米ヘッジファンド、
ブリッジウオーター・アソシエイツが昨年12月に上げた収益の稼ぎ頭が円売りや日本株買いといった日本がらみだった。
円で資金を調達して海外投資する「キャリートレード」も盛り返している。
米ゴールドマン・サックスなどウォール街を代表する金融機関も、日本株の投資見通しを相次いで上方修正しており、海外勢
の日本株買い越し基調を後押ししている。
ここ数年来、ウォール街では「ジャパン・パッシング」(日本素通り)が潮流となり、日本株の担当者が真っ先に人員整理の対象
となっていた。だが、今年に入ってからは、日本株の販売担当者を再雇用する動きも散見され始めた。
「日本見直し論」は米国の一般投資家の間にも起きている。為替リスクをヘッジした日本株の上場投資信託(ETF)は
過去1カ月で10億ドル(約900億円)超を集め、運用規模がほぼ倍増した。個人投資家を対象とした経済テレビ番組の
コマーシャルでは、日の丸がアップに映し出され、日本株ファンドが積極的に広告を打ち始めている。
ただ、フェルドシュタイン米ハーバード大学教授ら著名エコノミストが、アベノミクスの柱をなす円安誘導に警鐘を鳴らしたり、
財政出動の効果に懐疑論を掲げる向きが増えてきたのも事実だ。米自動車業界は「円安を通じた近隣窮乏化策」と批判して
いる。
最も批判が強いのが、日本の産業育成政策だ。昨年は官民投資ファンドの産業革新機構を軸とした半導体大手ルネサス
エレクトロニクスの救済が政府主導で決まっており、「民間ビジネスのクラウディング(押し出し)効果」を懸念する声が
上がっている。
とはいえ、「アベノミクス」がウォール街の関心を日本に引き寄せたのは事実だ。メディアでは日本国債に空売りを仕掛けた
投資家が頻繁に紹介される。日本経済への先行きに関しては強弱両論あるとはいえ、今年はウォール街でちょっとした
日本ブームが生まれる可能性も出てきた。
ソース(MSN産経ニュース)
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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