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損失隠し事件に揺れたオリンパスと、ソニーの資本提携が発表された。これに先立って一連の事件に関与した
菊川剛元会長らの初公判が開かれており、法廷で新たな真実が出てこないことを確認できるまで提携発表を
待っていたのではないかとの読み筋もある。新たな偶発債務が発生するリスクによって、オリンパスが新たに
必要とする資本の額も変わってくるのだから、こうした見方にはうなずける部分がある。
オリンパスの責任追及は司法の場に委ねてしまえばいい。メディアがこれ以上新たな問題を暴いたところで
あまり生産的ではないだろう。本来なら…。
しかし昨年12月に発表された第三者委員会の調査報告書にも名前が挙がらなかった関与者が新たに
浮上してきたとしたら、どうだろう? その関与者が公認会計士で、オリンパスの不正隠蔽(いんぺい)に
知恵をつけていたとしたら? 公認会計士協会の倫理規定違反の疑いにつながるとしたら?
そうなると事件は新しい展開を見せることになりかねない。
ここにオリンパス関係者の間で交わされた、何通かのメールのコピーがある。いずれも英ジャイラスの買収が
完了してまもないころに社内外の関係者の間で交わされたもので、高額で買収したために投下資金の回収が
難しく、投資家にどう説明すればいいのかを相談する内容となっている。そこには当時は公表されていなかった
法外な買収手数料の詳細な額も記されており、専門家が見れば一目で問題含みの企業買収であることがうかがえる。
問題なのは、これらのメールの宛先となっている社外関係者の正体だ。メールアドレスのドメイン名は世界的に
名の通ったIT企業(その企業では経営コンサルティング業務も手掛けている)のもの。そしてメールの本文に
記されている担当者名を日本公認会計士協会のHPで検索すると、関東地区に同姓同名で登録されている会計士は
ただ一人に特定できる。さらにこのIT企業名と担当者名をキーワードとしてネットで検索すると、顔写真と
ともにこの人物がすでに別の大手経営コンサルティング会社に転職していることが記されている。
隠蔽に関与していたとみられるのは、そのIT企業だけではない。別のメールにはオリンパスが大手監査法人傘下の
経営コンサルティング会社にも同様の相談を持ちかけていることが記されている。
オリンパス事件では監査法人のあずさや新日本、そこでオリンパスを担当してきた公認会計士に監査の失敗があったが
これらの当事者が損失隠しの手引きをしていたわけではない。そこが唯一の救いになっていたわけだが、新たに
浮上した事実は、公認会計士が損失隠しの指南役となっていたことをも疑わせる。それは、会計に対する信用を再び
地に落としかねないものである。
ソース : MSN産経ニュース (10/12 09:29)
URLリンク(sankei.jp.msn.com)