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愛媛県警女性職員暴行損賠訴訟
配慮欠く聴取『違法』
松山地裁判決 警官への請求は棄却
2002年12月から約10ヵ月間、愛媛県警の男性巡査部長＝09年の提訴時(46)=
から繰返し性的暴行をされ、県警監察官室の執拗な事情聴取で精神的苦痛を受けたなどとして、
県警の30代の女性職員が巡査部長(現在・松山東警察署刑事二課警部補)と県に慰謝料など
計880万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が7日、松山地裁であった。
加島滋人裁判長は
「自由な恋愛感情による不倫関係があったとは考えにくい」と性的暴行の可能性を認めたうえで、
提訴時に3年の時効が成立しているとして巡査部長に対する請求を棄却した。
事情聴取については、監察官室が不倫関係を前提に長時間にわたって漫然と行ったなどと指摘。
「性的被害を主張する原告に精神的苦痛を与えないよう配慮する注意義務を欠き違法」
として、県に慰謝料など33万円の支払いを命じた。
判決理由で加島裁判長は
「女性には、虚偽の性的被害を公言する動機は見当たらない」とし、
知り合った当日に合意で関係を持ったとする巡査部長の主張に対しては
「当日の経緯などから信用性に疑問が残る」と指摘。
発覚後、巡査部長が処分を軽くするために性的暴行を不倫にすり替えた
ことが原告には許せず、長期間が過ぎて提訴したとの主張は理解できるとした。