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中国家電大手の海信集団(ハイセンス)が50型の大型テレビを日本市場に投入することが9日、分かった。
市場想定価格は9万9800円で、他メーカーに比べ4割程度安い破格の値段。
21日から大手家電量販店で販売を開始する。
ハイセンスは2012年1~3月期のテレビ販売額シェアが4・8%で世界第6位(米ディスプレイサーチ調べ)。
日本で先行発売した後、中国本土でも年内に販売する予定で、
部材を大量調達して生産コストを削減した上、機能を絞って価格を抑えた。
中国の大手家電メーカーの日本市場への攻勢が加速している。
狙いは「世界一厳しい市場」といわれる日本でブランドイメージと技術を磨き、世界販売を伸ばすことだ。
対する日本メーカーは中国勢に真っ向から対抗せず、共同開発した部品の供給や生産・販売面での事業提携などによる協業も模索し、生き残りを目指す。
「日本市場は利益を取るところではない」
薄型テレビで中国シェア首位の海信集団(ハイセンス)幹部は、日本での“利益度外視”の価格設定について、そう説明する。
消費者の目が厳しい日本でブランド認知度を高め、主戦場の中国や米国での販売拡大につなげる考えだ。
「世界の工場」としてコスト競争力に優れる中国メーカーと価格で勝負しては二の舞いとなる。
逆にその競争力に乗って反転攻勢の布石にしようという戦略で、日本勢は今後、中国勢と競合するか、共闘の道を深めるか岐路に立たされている。
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