【国防】尖閣購入問題の本質は「米国の立ち位置隠し」…尖閣の2島を日本から提供されながら「中立」という、「米国の無責任な立ち位置」at WILDPLUS
【国防】尖閣購入問題の本質は「米国の立ち位置隠し」…尖閣の2島を日本から提供されながら「中立」という、「米国の無責任な立ち位置」 - 暇つぶし2ch1:もろきみφ ★
12/05/17 20:52:22.18
 石原慎太郎東京都知事が、尖閣列島のうち個人所有の3島を都として購入する方針を明らかにしたことで、その狙いや賛否を
めぐり議論百出の状態である。しかし、問題の本質をえぐった議論は提起されていない。

 石原氏は購入の対象として、魚釣島、北小島、南小島の3島を挙げている。しかし、同じく個人所有の久場島については
全く触れていない。なぜ久場島を購入対象から外すのであろうか。その答えは同島が、国有地の大正島と同じく米軍の管理下に
あるからである。海上保安本部の公式文書によれば、これら2島は「射爆撃場」として米軍に提供され、「米軍の許可」なしには
日本人が立ち入れない区域になっているのである。

 それでは、これら2島で米軍の訓練は実施されているのであろうか。実は1979年以来30年以上にわたり全く使用されていない
のである。にもかかわらず歴代政権は、久場島の返還を要求するどころか、高い賃料で借り上げて米軍に提供するという「無駄な
行為」を繰り返してきたのである。ちなみに、一昨年9月に中国漁船が「領海侵犯」したのが、この久場島であった。それでは事件
当時、同島を管轄する米軍はいかに対応したのであろうか。果たして、米軍の「抑止力」は機能していたのであろうか。

 より本質的な問題は、ほかならぬ米国が尖閣列島の帰属のありかについて「中立の立場」をとっていることである。久場島と
大正島の二島を訓練場として日本から提供されていながら、これほど無責任な話があるであろうか。なぜ日本政府は、かくも
理不尽な米国の態度を黙認してきたのであろうか。

 言うまでもなく日本政府は一貫して「尖閣列島は日本固有の領土であり、領土問題などは存在しない」と主張してきた。
ところが米国は、1971年に中国が公式に領有権を主張して以来、尖閣列島について事実上「領土問題は存在する」との
立場を取り続けてきたのである。しかも中国は、こうした日米間の亀裂を徹底的に突いてきているのである。

 とすれば日本がなすべき喫緊の課題は明白であろう。尖閣五島のうち二島を提供している米国に、帰属のありかについて
明確な立場をとらせ、尖閣列島が「日本固有の領土である」と内外に公言させること。これこそが、中国の攻勢に対処する場合の
最重要課題である。これに比すなら「3島購入」などは些末の問題にすぎない。

 しかし、仮に同盟国である米国さえ日本の主張を拒否するなら、尖閣問題が事実として「領土問題」となっていることを
認めざるを得ないであろう。その場合には、日中国交正常化以来の両国間の「外交的知恵」である「問題の棚上げ」に立ち返り、
漁業や資源問題などで交渉の場を設定し妥結を目指すべきである。

 いずれにせよ、石原氏が打ち上げた「尖閣諸島購入」という威勢の良い「領土ナショナリズム」は、結局「中立の立場」という
無責任極まりない米国の立ち位置を覆い隠す役割を担っているのである。

ソース(東京新聞 5/10付 7面 豊下楢彦・関西学院大教授、国際関係論・外交史)


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