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太平洋戦争の真珠湾攻撃から8日で70年を迎え、戦争体験世代が少なくなる中、東京のＮＰＯ法人
「零戦（ぜろせん）の会」は戦後生まれが中心となり記憶を継承する活動を続けている。3日には東京都内で
元零戦搭乗員を「囲む会」を開き、学徒出陣で海軍に入り特攻隊員を志願した柳井和臣さん（89）が
戦争体験を語った。【長野宏美】
この日の参加者21人は全員が戦後生まれ。埼玉県吉川市の会社員、山崎陽子さん（40）は曽祖父が海軍に
いたことから興味を持ち、6月に入会した。曽祖父から戦争体験を聞くことができなかったという山崎さんは
「私たちの世代が受け継がないとあの戦争が忘れられてしまう」と思い、会での体験を高校1年の息子や
中学1年の娘に話している。
同会は78年、日本海軍の主力戦闘機だった「零戦」の元搭乗員らが全国にあった戦友会を統合して
「零戦搭乗員会」として発足。真珠湾攻撃60周年には、攻撃に関わった会員らが米ハワイ州で開かれた式典に
出席し、元米兵と対面した。だが、02年に会員の高齢化のためいったん解散。その後、若い世代が支える形で
活動を引き継ぎ、「零戦の会」として新たに発足した。
現在の会員は350人（うち元搭乗員250人）。今年6月、戦後生まれとして初めて同会の会長に就任した
写真家の神立（こうだち）尚紀さん（48）は10年前、真珠湾攻撃に参加した元搭乗員らを訪ねて取材した。
戦争体験を家族に話していない人も多く、最近は戦争体験者の孫に当たる世代から「経験を知りたい」という
声が目立つようになった。神立さんは「真珠湾攻撃を語れる人はほとんどいなくなった。私たちの世代が
伝えていかなければならない」と話している。
ソース：毎日新聞（2011年12月9日）
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