10/08/30 14:33:44 5gk2w9xq0
効果モンスター
星6/風属性/ドラゴン族/攻2400/守1000
このカードは同じ攻撃力を持つモンスターとの戦闘では破壊されない。
ドラゴン族モンスターをリリースしてこのカードのアドバンス召喚に成功した時、
このカードの攻撃力はリリースした
ドラゴン族モンスター1体の攻撃力の半分の数値分アップする。
このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、
その守備力を攻撃力が超えていれば、
その数値分だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
強力な効果を持つドラゴン族モンスター。
しかし、上級モンスターであるため、あまり活躍する話は聞かない。
今日のデュエルシーンでは高レベルモンスターはシンクロがメインで、
アドバンス召喚を要するモンスターは帝のように召喚した時点で確実にアドバンテージを得られるものしか使われない。
そんな中、このカードが活躍できそうなのは、レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンを擁するドラゴン族デッキである。
しかし、ドラゴン族のスレを見ても残念ながらこのカードの入ったデッキは見られなかった。
それどころか、同じような効果を持つカイザー・グライダーの下位扱いすらされていた。
たしかにあちらはバウンス効果を持つ。破壊耐性などを持っていてもバウンス耐性が無ければ弱いとみなされるこの時代、
ああいう効果はさぞ魅力的に写る事だろう。
しかし、このカードの効果も決して侮ってはいけないものである。順を追って見て行く事にしよう。
まず第一に、同じ攻撃力を持つモンスターに破壊されない。
このカードと攻撃力2400のモンスターには、強力な罠封じを持つ人造人間-サイコ・ショッカーや、
魔法罠除去効果を持つネフティスの鳳凰神、そして帝といった面々がいる。
これらを相手にしてもこちらだけが生き残るというのは優秀という他無い。
もう一つの効果は、ドラゴン族をリリースしてアドバンス召喚した場合、その攻撃力の半分の数値分攻撃力がアップするというものである。
ベビー・ドラゴンをリリースするだけで攻撃力は3000。リリース1体であの青眼の白龍と並ぶのだ。
場持ちの良い仮面竜をリリースすれば攻撃力は3100。青眼の白龍を超える。
他の良いリリース候補は、同属性で攻撃力の高いスピア・ドラゴンやサファイア・ドラゴン、
下級ドラゴン族最高クラスの攻撃力を持つアックス・ドラゴニュートやヘル・ドラゴンだろうか。
先ほどの効果とは若干かみ合っていないが、戦闘でより多くのモンスターを倒せるようになるのは嬉しい事である。
もし攻撃力を上回られても、パワー・フレームを使えばその数値と同じ攻撃力を得る事ができ、返しのターンには相手だけを戦闘破壊できる。
そして、3つ目の効果は貫通効果。
このカードの圧倒的な攻撃力の前に、相手が守備に徹しても容赦ないダメージを与えられる。
同属性の貫通持ちのスピア・ドラゴンと組めば、すぐにデュエルに決着をつけることができるだろう。
守備力の低いカードの多い現在、もちろん月の書で相手を守備表示にして貫通ダメージを与えるのも有効である。
一方でこのカード自信も月の書を使われると攻撃力アップがなくなり守備力も低いという問題を抱えているが、相性の良さも先に述べた通り。
「相手の速攻魔法を無効にし、その効果を相手に適用する」というようなカードでも出れば、このカードの強さは確実なものとなるだろう。
以上のように優秀なメリット効果を3つも持つこのカード。
並みの戦力では落とす事は決して不可能なこの性能。そういう名前のモンスターはすでにいるが、まさに「要塞龍」と呼ぶに相応しい。
ここまで優秀な効果を持ちながら冷遇されるのは、生まれた時代が悪かったからであろう。
もしもっと前の時代に生まれたらどうなっていたか。前述の解説には古い時代のモンスターの名前も混ぜたが、
そういったカードの活躍した時代にこのカードが出ていれば、間違いなく一線級で活躍をしていたであろう。
デュエルターミナルでこのカードの入ったデッキに与えられる称号、「無冠の王者」というべきである。
それがシンクロ召喚などさまざまなものが現れた結果、時代の流れに完全に飲み込まれたのである。
しかし、良いものは時代を超えて支持される。音楽や芸術作品などもそうであるし、かつての人気カードも現在も戦略が考えられたりする。
今こそ、このカードの効果の優秀さが時代を超えて通用するものである事を証明するべきではないだろうか。
時代の流れに流されない強風、王者の風を今こそ、巻き起こす時である。