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ダークマターの「雲」にずれ、実在の証拠か | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
URLリンク(natgeo.nikkeibp.co.jp)
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NASA/ESAのハッブル宇宙望遠鏡が撮影した、融合する4つの銀河の画像。そのうちの1つの銀河を取り巻くダークマターの「ハロー(かたまり)」の分布が銀河とずれているように見え、
ダークマター粒子が実在する証拠である可能性が出てきた。(PHOTOGRAPH BY ESO)
天文学者は80年近く前から、宇宙を満たす謎めいたダークマターの正体を明らかにしようと努力してきた。彼らがダークマターの概念を思いついたのは、銀河の運動を観測すると、宇宙の
質量が目に見える星や銀河の質量だけでは説明できないほど大きいように見えるからだ。彼らはこの物質を、ビッグバンの際に大量に生成した、重力には関わるもののどうやっても目に見えない
素粒子だろうと推測した。天文学者はこうした素粒子を直接観察できていないため、ダークマターは基本的にまだ理論上の存在である(参考記事:「謎に満ちた見えない宇宙」)。
今回、ハッブル宇宙望遠鏡と超大型望遠鏡VLT(チリ)を使って行われた新たな観測により、ダークマターの正体について決定的な手がかりが得られた可能性がある。『Monthly Notices of
the Royal Astronomical Society』誌に掲載された論文によると、エイベル3827という地球から約14億光年の彼方にある銀河団のダークマター粒子は、重力以外の力を感知しているという。