14/09/09 00:32:32.30
熊本県水俣市の環境省国立水俣病総合研究センター(国水研)は8日、手足のしびれなど水俣病特有の症状軽減に、
くも膜下出血の治療薬が効く可能性があると発表した。
数年内の臨床試験を目指す方針で、水俣病初の治療薬として実用化も期待できるとしている。
水俣病には根本的な治療薬はなく、リハビリ療法や鎮痛剤の投与に限られてきた。そのため、環境省は
研究費として、2015年度予算の概算要求に2300万円を計上しており、治療薬の開発を強化する。
この薬は「ROCK阻害剤」と呼ばれ、特定のタンパク質の働きを低下させる特徴がある。
くも膜下出血の治療薬として既に実用化されており、緑内障の治療薬としても治験中という。
水俣病の原因物質であるメチル水銀は、神経細胞の一部である「軸索」を収縮させるため、
神経伝達が正常に行われなくなり、手足のしびれや歩行困難などの障害が発症する。
国水研毒性病態研究室の藤村成剛室長は、阻害剤が軸索を収縮させるタンパク質の働きを抑制することに注目。
メチル水銀を与えたラットに投与したところ、軸索の収縮を防ぐことを確認できたとしている。〔共同〕
URLリンク(www.nikkei.com)