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>>1からのつづき
金髪を作るSNPを持つマウスはもう一方の変異型を持つマウスより淡い色になったことを、
キングズリーらはネイチャー・ジェネティクス誌オンライン版に今日報告した。彼らは
この調節遺伝子をラボのシャーレの上で培養させたヒト細胞で研究して、金髪を生むSNPが
KITLGの活性を約20%だけ減らすことを発見した。それでも髪の色を変えるには十分だった。
「これは『スイッチのオフ』ではない」とキングズリーは話した。「それは『スイッチの
ダウン』だ」
「この研究は[発達する毛包の中でこのスイッチがKITLGの発現を調節することの]確かな
証拠をもたらす」とエラスムス大学医学センター(オランダ、ロッテルダム)の遺伝疫学者、
ファン・リウ(Fan Liu)は話した。彼は今回の研究に関与していない。彼と彼の共同
研究者たちは、個人が持つ22の髪色関連SNPsを調べることによってかなり正確に赤髪と
黒髪を予言できることを発見している。しかし金髪とブルネットを区別するのは「はるかに
難しい」と彼は話した。
「調節DNAは一般に色素形成において重用な役割を担っている可能性が高い」とアイス
ランド大学(レイキャヴィク)の分子生物学者、エイリクル・テイングリムソン(Eirikur
Steingrimsson)は話した。彼は今回の研究に関与していない。
金髪は生存競争には重用でないと思われるが、その遺伝的原因の一つの物語は進化がどの
ように起こりうるかを明らかにする助けになる。KITLGは身体の多くの場所で活動していて、
遺伝子自体の変異が起こると身体の広範囲の問題、または死を引き起こすだろう。だが
それは複数の調節遺伝子のセクションに囲まれていて、異なった組織ではそのどれか1つが
制御を行うようだ。「この発見はKITLGの影響が髪に特有で目や肌に起こらない理由を説明
する。それは現在知られている他のほとんどの色素形成遺伝子と比べて極めてユニークだ」
とリウは話した。だから金髪を導く変化が身体の他の所の遺伝子には影響しなかったのだ。
「それは文字通り皮一枚の違いだ」とキングズリーは話した。
おわり