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体のさまざまな組織になるiPS細胞を作り出すには、これまで高価な培養液が必要でしたが、慶応大学のグループが、コストが従来の10分の1ほどの新たな培養液の開発に成功し、再生医療の実用化が進むと期待されています。
コストが10分の1の新たな培養液の開発に成功したのは、慶応大学医学部の福田恵一教授らのグループです。
iPS細胞を作るのに欠かせない培養液は、動物由来の成分を使うものと使わないものがありますが、使うものはウイルス感染のリスクが指摘され、使わないものは1リットル15万円もするなど安全面やコスト面に課題がありました。
今回、開発した新たな培養液は、大手食品メーカーの「味の素」と協力し、動物由来の成分を使わないようにしたほか、価格の高い成分を同じ働きを持つ安い成分に置き換えることに成功し、コストをこれまでの10分の1に抑えたということです。
福田教授は、「肝臓や心臓の再生医療では、大量の細胞が必要になるので、培養にかなりのコストがかかる。
低コストの培養液の開発は、再生医療の実現に向けた大きなステップになる」と話しています。
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