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世界で年間約8000万人が発症するとされる三日熱マラリアの起源がアフリカにあることが明らかになったと、
長崎大熱帯医学研究所マラリア研究室のリチャード・カレトン准教授らのグループが発表した。
研究成果は英科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載された。
三日熱マラリアは、三日熱マラリア原虫によって引き起こされ、高熱や頭痛、悪寒などの症状が出る。
東南アジアや南米などで発症者が多く、東南アジアのサルが持つ寄生虫の遺伝子配列と似ていることから、これまで東南アジアが起源と考えられてきた。
研究チームは、中央アフリカに生息するチンパンジーとゴリラのフンに含まれる寄生虫の遺伝子を解析。
三日熱マラリア原虫と極めて近い遺伝子配列であることが分かり、この寄生虫が変異して三日熱マラリア原虫になったと結論づけた。
マラリア原虫はヒトの赤血球に侵入する際、赤血球表面の特定のたんぱく質を手がかりにするが、
中央アフリカ住民の多くは、このたんぱく質を持たないため、発症者がほとんど出なかったとみられる。
カレトン准教授は「今回の研究結果が、ヒトへの感染因子を解明し、三日熱マラリアのワクチン開発につながることを期待したい」としている。
(2014年3月29日10時41分 読売新聞)
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)
NATURE COMMUNICATIONS (論文は少し古いです)
African origin of the malaria parasite Plasmodium vivax
URLリンク(www.nature.com)