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オーストラリアの研究チームは16日、イモガイの毒から作った実験用の薬剤に痛みを麻痺させる作用がある可能性が示されたことを明らかにした。
この実験結果を受け、中毒性のない新しい鎮痛薬の開発に期待が高まっている。
ヘビの毒から鎮痛効果のあるペプチドを発見
人体への試験は行われていないが、この試験的薬剤については、慢性神経痛のための代表的な薬剤と考えられているモルヒネやガパペンチンなどに比べて、
およそ100倍の効果があると考えられているという。
有効成分は、西太平洋やインド洋で多数生息している肉食のイモガイから採取したコノトキシンだ。
イモガイにとって獲物となる魚などの生物は、刺されると同時に注入される毒によって全身が麻痺してしまう。この麻痺している間にイモガイは獲物を食べ尽くすという。
研究を主導した豪クイーンズランド大学(University of Queensland)のデービッド・クラック(David Craik)氏によると、
ラット実験では、まだ初期的段階ではあるものの「痛みを大幅にやわらげる」可能性が示されたという。
動物の毒は、中毒や過剰摂取のリスクを伴うモルヒネやヒドロコドンなどのオピオイド鎮痛薬とは異なり、神経系の特定経路をブロックする作用がある。
AFP=時事 3月17日 14時16分配信
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