14/03/10 01:08:39.84
発表当初は大きく報道されながら、論文上の様々な問題点や相次ぐ追試失敗により、存在自体に疑惑が
持たれていたSTAP細胞。理研からの「実験手技解説」発表で、騒動は追試結果が出揃うまで一段落したかに
思えたが、論文自体にまた新たな疑惑が発覚したようだ。
3/9付けで、ブログに、STAP論文と、小保方晴子・理研ユニットリーダーの博士論文の図が
酷似しているとの指摘が図入りで掲載された。このブログの筆者は匿名だが、論文の捏造疑惑指摘で
有名なブログであり、日本分子生物学会会長らが今回の指摘を紹介し、コメントしている。
大隅典子・日本分子生物学会会長は、ツイッターで「なんだか、とても悲しくなってきました…」と嘆息。
中辻憲夫・京大物質-細胞統合システム拠点拠点長はツイッターで「底なし沼?」と一言。
野尻美保子・高エネルギー加速器研究機構素粒子原子核研究所教授も、上記ブログの指摘をリツイートした
後、「控え目にみても休職だとおもうし、理研の共著者が気がつかなったかったというなら、証拠を示せと
いいたい。論文リトラクトしないなら、ネーチャーが取り消せばよい」と、厳正な処分を要求。
STAP細胞の追試に初めて成功したかと思われたものの、後に死細胞の発光と判明し撤回した関由行・
関西学院大理工学部生命科学科専任講師は、「STAP細胞の実験を始めたときのあのワクワク感は
何だったんだろう。。。」と失望を示し、自身の実験に専念するとした。
なお、上記ブログが転用を指摘した画像は、サイエンスライターの片瀬久美子氏が「STAP細胞の多能性を
示した肝心のデータ」と認める通り、STAP細胞が、脊椎動物などの身体を構成する三種類の胚葉全てに
分化しうる=多能性を有する、と示すために重要な「テラトーマ」の画像である。テラトーマとは、三種類の胚葉の
成分全てを含む腫瘍のこと。ある細胞からテラトーマが発生するならば、三種類の胚葉全て、すなわち全身の
様々な細胞に分化する能力=多能性を有する証拠の一つとして扱われる。ノーベル賞に輝いた山中教授の
iPS細胞でも、このテラトーマの形成を多能性の証拠の一つとして挙げている。
STAP論文でこれまで指摘されてきた疑惑は、論文中に掲載された画像の重複使用であったり、実験方法の
記述の無断転載であったりしたため、論文の根幹に関わるものではないとの指摘もあった。STAP幹細胞が
体細胞由来ではないとの指摘にも、元となるSTAP細胞の体細胞由来説まで否定されたわけではないとの
反論もある。
だが、このテラトーマの画像の転用が事実ならば、STAP細胞論文の信憑性が大きく揺らぐことになりそうだ。
理研の調査報告が待たれる。
(文責:チリ人φ★)
大隅典子・日本分子生物学会会長
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中辻憲夫・京大物質-細胞統合システム拠点拠点長
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野尻美保子・高エネルギー加速器研究機構素粒子原子核研究所教授
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関由行・関西学院大理工学部生命科学科専任講師
URLリンク(twitter.com)
URLリンク(twitter.com)
片瀬久美子博士(サイエンスライター)
URLリンク(twitter.com)
匿名ブログに掲載された画像
STAP論文の図2eと、2011年発表の博士論文の図14が酷似しているとの指摘
URLリンク(2.bp.blogspot.com)
STAP論文の図2dと、2011年発表の博士論文の図11が酷似しているとの指摘
URLリンク(4.bp.blogspot.com)
新たな転用疑惑が指摘されたSTAP細胞論文
URLリンク(www.nature.com)
iPS細胞とテラトーマ
URLリンク(www.lifescience.mext.go.jp)