【生物】哺乳類受精卵のリプログラミングに重要な遺伝子を世界で初めて発見/近畿大at SCIENCEPLUS
【生物】哺乳類受精卵のリプログラミングに重要な遺伝子を世界で初めて発見/近畿大 - 暇つぶし2ch1:白夜φ ★
13/04/06 17:16:30.57
哺乳類受精卵のリプログラミングに重要な遺伝子を世界で初めて発見
2013年4月 5日

近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市、学部長:細井美彦)の松本和也教授・畑中勇輝大学院生(博士後期課程3年)らの研究チームは、
哺乳類の受精卵が全ての細胞に自律的に分化する能力(分化全能性)を獲得するために必要なプロセスである「エピジェネティック情報(遺伝子の
発現を記憶するための情報)のリプログラミング(書き換え)」において重要な働きをする遺伝子「GSE」を、世界で初めて同定しました。
 
この研究成果は今後、精子や卵のもとになる「始原生殖細胞」の形成時やiPS細胞(人工多能性幹細胞)の樹立時に起こるエピジェネティック・リプログラミングの理解にも貢献することが期待されます。
それにより、いまだ低率である体細胞クローン個体の作出効率や、iPS細胞の作成効率の改善などに寄与することも期待されています。

哺乳類の受精では、生殖細胞(精子および卵)のエピジェネティック情報が、
生物個体を形成する200種類以上の細胞に自律的に分化可能な能力(分化全能性)を持つ、
受精卵のエピジェネティック情報に書き換えられます(エピジェネティック・リプログラミング)。
 
このリプログラミングの分子メカニズムについては、遺伝子発現に必要なプロセスである「能動的DNAの脱メチル化」(エピジェネティック情報の1つで、
DNAを構成する塩基シトシンからメチル基が特定の因子により取り除かれる現象)が重要な生理現象であることが分かっていましたが、
その詳細な制御メカニズムは未解明のままでした。
 
これを解明するため、研究チームは、受精時に卵の細胞質に存在する母性因子であり、なおかつ自らクローニング(単離)した生殖細胞でしか発現しない遺伝子「GSE」に着目し、
その解析をマウス受精卵や初期胚において続けてきました。その結果、次の事実を見出しました。

1.GSEは受精後、雄性のクロマチン(DNAとタンパク質の複合体)にだけ結合する。
2.さらにGSEタンパク質は、クロマチンを構成するヒストン(遺伝子が巻き付いたタンパク質)のうちH3およびH4の2種類と直接、結合する。
3.受精卵の雄性ゲノム(精子由来の遺伝情報)では通常、DNA複製が始まる前に、ゲノム上に存在する5-メチルシトシン(5mC)が
 5-ヒドロキシメチルシトシン(5hmC)に転換されることで能動的にDNAが脱メチル化されるが、GSEタンパク質の発現を抑制した受精卵では、
 この5mCから5hmCへの転換が抑制されている。

以上の結果から、GSEは、受精時のエピジェネティック・リプログラミングで重要な生理現象である「能動的DNA脱メチル化」の制御メカニズムに深く関与していることを突き止めました。
 
この研究成果によって今後、受精卵が分化全能性を獲得する分子メカニズムのさらなる解明のみならず、
始原生殖細胞の形成やiPS細胞の樹立時に起こるエピジェネティック・リプログラミングの理解の促進にも貢献できると期待されます。
それにより、いまだ低率である体細胞クローン個体作出効率やiPS細胞の誘導効率の改善などの発展につながる可能性があるといえます。

本研究成果は、米国のオンライン科学雑誌「PLOS ONE」 (4月1日付け:日本時間4月2日)に掲載されました。

*** 引用ここまで 全文は記事引用元をご覧ください ***
____________

▽記事引用元  近畿大学プレスリリース
URLリンク(www.kindai.ac.jp)

▽関連
PLOS ONE
GSE Is a Maternal Factor Involved in Active DNA Demethylation in Zygotes
URLリンク(www.plosone.org)


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