【ウイルス】病原性ピコルナウイルスが細胞膜を乗っ取りエンベロープを獲得at SCIENCEPLUS
【ウイルス】病原性ピコルナウイルスが細胞膜を乗っ取りエンベロープを獲得 - 暇つぶし2ch1:とうやこちょうφ ★
13/04/05 17:28:52.73
【virus】A pathogenic picornavirus acquires an envelope by hijacking cellular membranes
Nature(2013) doi:10.1038/nature12029
 動物ウイルスは脂質二重層よりなるエンベロープの有無によって構造的にあまねく分類されている。
エンベロープは安定性、感染性、免疫機構による認識に深く関わっている。
 エンベロープを持たないものの中でピコルナウイルスは、古来より消化管を介して感染する肝炎の病原体であるA型肝炎ウイルス(HAV)など、
プラス鎖RNAウイルスの広く多様な科からなる。HAVは肝臓で隠れて効率よく増殖する。
 ウイルス特異的な抗体は感染から3-4週してから出現し治癒への前触れとなる。機序はよくわかっていないが、ウイルスは既に
肝臓内で増殖していると考えられる暴露後2週間以内に抗HAV抗体と不活化ワクチンを服用すれば肝炎の発病を防げることが知られている。
 今回我々は、細胞から遊離したHAVが宿主由来の膜に覆われていることを示した。ウイルス粒子はこの膜により抗体による中和を免れる。
このエンベロープウイルス(「eHAV」)は、細胞間コミュニケーションでの重要性が次第に認識されつつある小嚢胞であるエキソソームに類似する。
 これらは完全に感染力を保ち、クロロホルム抽出が可能で、感染者の血液内を循環する。
 これらの生化学的発生は宿主のエンドソーム輸送選別複合体(ESCRT)つまりVPS4BとALIXに関連するタンパク質に依存する。
 HAVによる膜の乗っ取りは抗体による中和を逃れおそらく肝臓でのウイルス増殖を助ける一方、抗カプシド抗体によりeHAV感染後の
複製は制限されるので、このことで暴露後の予防の有効性を説明できるかもしれない。
 HAVによる膜の乗っ取りの存在で、古典的なエンベロープを持つ/持たないウイルスの境界が曖昧になってしまった。
また感染細胞から放出され、免疫応答の系外にも出ていってしまうという意味でも非常に興味深い。(訳:とうやこちょうφ)

ソース(英文)
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