13/01/18 22:15:30.28
”運航停止の787、問題解決と再開のメドは?”
米ボーイングの最新鋭機787(ドリームライナー)の相次ぐトラブルを受け、各国の当局が運航停止を指示した。
安全が確認されるまで、同機が空を飛ぶことはない。
焦点となっているのは、発火や発煙の原因となった最先端のリチウムイオンバッテリーだ。
787はこれまでのボーイング機に比べて電力に依存する機能が多く、大量のバッテリーパワーを必要とする。
従来のニッケルカドミウムバッテリーに代わって導入されたリチウムイオンバッテリーは、電力が長持ちして重量も軽いことから、燃費性能が高い。
しかし今まで787のような規模で航空機に採用されたことはなく、利用を疑問視する声もある。
これまでに運航されている787型機は50機にすぎない。しかし同機を導入している航空会社では、運航停止の間、損失が出続ける。
同機の運航がいつ再開できるのか、そして乗客の安全が保障されるのかどうかが注目される。
航空史の専門家で米ノースフロリダ大学のデービッド・コートライト教授は
「大きな混乱が生じ、ボーイングは膨大なコストを負担することになる」と予想する。
運航停止が長引くほど、ボーイングや、同機を発注している航空会社に対するプレッシャーは強まる。
米連邦航空局(FAA)は16日に、米国内で運航されている787型機全機の緊急点検を命じた。
米航空会社で唯一同機を運航するユナイテッド航空は6機を保有する。耐空検査では、バッテリーからの出火の可能性を調査。
もし機内で火災が発生すれば、大惨事につながりかねない。
FAAが特定の機体について、たとえ短期間であっても全機の運航停止を命じるのは極めて異例だ。
業界関係者によると、過去には1979年に米国内でDC―10型機全機を37日間にわたって運航停止させたことがある。
この措置は、米シカゴの空港で273人の犠牲者を出したアメリカン航空機の墜落事故を受けたものだった。
DC―10型機は1970~80年代にかけ、整備や設計上の問題を原因とする墜落事故が相次いだ。
このため安全性に対する不安が高まった。
787の場合、運航開始からの15カ月間で墜落事故は起きていない。それでもトラブルの報告が相次いだことから、
FAAも危険を冒すわけにはいかなかったと解説するのは、航空整備士の経験をもつ米国家運輸安全委員会(NTSB)元委員、ジョン・ゴグリア氏。
「(FAAは)相当の慎重を期し、先を見越した対応に出ている。(DC―10のような)事態を繰り返すわけにはいかない」と話す。
同氏によれば、運航再開は2週間、あるいは2カ月先になる可能性もある。
解決のためには「どこに問題があるかを突き止め、修理方法を設計し、修理用の部品を製造する」必要があり、「簡単にはいかない」という。
米シアトルのボーイング本社で開発段階から787型機を見てきたデイトン大学のラウル・オルドネス教授は、
「システムは非常に複雑だ。予想もしなかった問題があるかもしれない。同機の複雑さは商用航空機史上、最大級だ」と指摘する。
コートライト教授も、「単純な電気室の問題にとどまらない深刻な状況ではないかと危惧する」と話している。
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URLリンク(www.cnn.co.jp)
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CNN 2013.01.18 Fri posted at 15:28 JST
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