【脳神経】自閉症などの発達障害は母体の化学物質摂取による可能性がある/東大at SCIENCEPLUS
【脳神経】自閉症などの発達障害は母体の化学物質摂取による可能性がある/東大 - 暇つぶし2ch1:一般人φ ★
12/12/17 00:35:05.44
東京大学(東大)は12月13日、微量のダイオキシンを投与した母マウスから生まれたマウスを用い、独自開発の
行動試験を行った結果、仔マウスが成長後に、脳の柔軟性の低下と集団行動の異常が生じること、そしてその
背景に脳活動のアンバランスがあることを解明したと発表した。

同成果は同大大学院医学系研究科の遠藤俊裕 博士課程3年、同大学院医学系研究科 疾患生命工学センター
健康環境医工学部門の掛山正心 助教、同大学大学院医学系研究科 疾患生命工学センター 健康環境医工学部門の
遠山千春 教授らによるもの。詳細はオープンアクセスの査読つきの科学雑誌「PLoS ONE」に掲載された。

近年、自閉症患者の増加、学校生活や社会への不適応行動の増加など、子どもの「こころの健康」の問題が
教育・医療現場などにおける問題となっているが、その原因の1つとして、発達期に環境化学物質を体内に取り
込んだことに伴う影響が示唆されるようになってきた。

ダイオキシンは、環境・食品中に広く存在しており、国際的に環境対策が合意されている残留性有機汚染物質
(POPs)の一種。ダイオキシンの母胎への取り込みが、生まれてきた子どもの学習・記憶に影響を及ぼすことが
疫学研究により示唆されているが、そのメカニズムは十分に解明されているとは言えない状況であった。

また、環境化学物質と「こころの健康」の問題の関連性は、ダイオキシンに限らず、ほとんどの物質について
明らかになっていまいのが現状だが、その主たる原因は、モデル動物を使ってヒトの「こころの健康」の問題に
直結するような脳機能を評価するための技術が確立していないことにあった。

そこで研究チームは、ヒトの高次脳機能に相当する認知機能と社会性機能を調べることができる独自の行動
試験技術を開発し、同大の研究科神経生化学専攻分野および生物統計学専攻分野の研究室との共同研究に
より、ごく微量のダイオキシンを投与した母マウスから生まれたマウス(ダイオキシン曝露マウス)について、
体内にダイオキシンがほとんど無い状態のときに、この行動試験技術を用いて高次脳機能の調査を行った。

同試験では、試験装置の4つの水飲み場のうち2カ所を正解とし、ここを往復する行動習慣をマウスに習得させる
ことができるが、後に正解の場所を変更して状況変化への適応力を評価する「逆転課題」を繰り返し実施した。

その結果、ダイオキシン曝露マウスは、行動習慣の習得はできるものの「逆転課題」の状況変化に対する
適応性が低いこと、いわゆる状況の変化に対して、目的に即した適切な行動を素早く再構成する能力である
「行動柔軟性」が低下していることが明らかとなった。また、これらのマウスは、報酬(飲水)獲得のための
反応を繰り返す、不必要な「反復行動」も見られ、特に報酬(飲水)が得られた正解の場所において多く観察された
ことから、欲求の抑制ができない時に生じるような行動パターンの異常だと考えられるという結論を得たという。


行動柔軟性の説明図の説明図
URLリンク(news.mynavi.jp)

(本文>>2以降に続く)

▽記事引用元 マイナビニュース(2012/12/14)
URLリンク(news.mynavi.jp)

▽東京大学プレスリリース
URLリンク(www.m.u-tokyo.ac.jp)

▽PLOS ONE
「Executive Function Deficits and Social-Behavioral Abnormality in Mice Exposed to a Low Dose of Dioxin In Utero and via Lactation」
URLリンク(www.plosone.org)


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