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妊娠中の喫煙が孫にまで悪影響、米動物実験
ニコチンによるぜんそくへの影響
妊娠中の喫煙は胎児にさまざまな影響を与えると報告されており、ぜんそくなどの呼吸器の病気もその一つ
とされている(関連記事4)。ところがこの影響は、胎児だけでなくさらに次の世代まで引き継がれる可能性が
あることが分かった。米ロサンゼルス生物医学研究所のVirender K. Rehan氏らが英医学誌「BMC Medicine」
(2012; 10:129)に発表した論文によると、母ラットが摂取したニコチンによるぜんそくへの影響は胎児ばかり
でなく、胎児の将来の子、つまり母ラットの孫にまで同様の影響を与えるという。もちろん、子ラットが親に
なるまでに一切ニコチンを摂取していなくても。
疫学的・実験的に示された孫への影響
近年、著しい増加傾向にある小児ぜんそくの原因の一つとして、妊娠中の母親の喫煙が挙げられる。米国人
女性の12%は妊娠中も喫煙を続け、その結果、少なくとも年間40万人の新生児が母体内でニコチンにさらされて
いると考えられている。
さらに、2005年に南カリフォルニアで行われた疫学研究では、母体内でニコチンにさらされた新生児は、出
生後から親になるまで一切喫煙歴がなくても、その子供が小児喘息になりやすい傾向があると報告された
(「Chest」 2005; 127: 1232-1241)。つまり、妊娠中に喫煙した母親の影響は、その子供ばかりではなく、
孫にまで影響を及ぼす可能性が示唆されたのだ。
この疫学的事実を実験的に確かめる目的でRehan氏らは、母ラットにニコチンを投与すると子ラットに小児
ぜんそく症状が起きることを確認、さらに「PPARγ(ガンマ)」というタンパク質を活性化させる
「ロシグリタゾン(rosiglitazone)」(日本未承認、海外では糖尿病治療薬として使用)をニコチンと同時に
母ラットへ投与すると、子ラットのぜんそく症状が抑えられたと、昨年に報告している(「American Journal
of Physiology Lung Cellular and Molecular Physiology」 2011; 300: L710-717)。
(本文>>2以降に続く)
▽記事引用元 あなたの健康百科(2012年11月30日 18時30分)
URLリンク(kenko100.jp)
▽BMC Medicine
「Perinatal nicotine exposure induces asthma in second generation offspring」
URLリンク(www.biomedcentral.com)