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京都大学工学研究科合成・生物化学専攻の吉田潤一教授らの研究グループは21日、パナソニックR&D
本部デバイスソリューションセンターと共同で、有機ポリマー材料を正極材に使ったリチウムイオン二次電池
の開発に成功したと発表した。正極材に最適な分子構造を論理計算で設計。この分子を導入したポリマーを
合成し二次電池を開発したところ、蓄電エネルギー密度が一グラム当たり231ミリアンぺア時で、高い充放電
サイクル特性を実現したという。将来、安価で安定供給できる次世代型のリチウムイオン二次電池の開発に
つなげたい考え。
研究グループは炭素原子と酸素原子で構成する有機化合物のケトンで、二つのケトンを連結して環状構造に
した環状1、2―ジケトンに注目。どのような環状1、2ジケトンが高電圧を発揮できるか環の大きさの効果を調べ、
最適なものを計算や測定で明らかにした。これをポリマーに結合し、正極材として二次電池を構成した。
蓄電エネルギー密度は既存の無機物質を正極材とするリチウム二次電池の1・4倍で、500回の繰り返し
充放電後も83%の容量を保ったという。同グループでは重金属を使わない大容量電池の開発にも応用できる
と期待する。成果は米化学会誌JACSに掲載される。
▽記事引用元 朝日新聞(2012年11月22日5時3分)
URLリンク(www.asahi.com)
▽Journal of the American Chemical Society
「Polymer-Bound Pyrene-4,5,9,10-tetraone for Fast-Charge and -Discharge Lithium-Ion Batteries with High Capacity」
URLリンク(pubs.acs.org)