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糖尿病治療薬メトホルミンが、悪性脳腫瘍の再発原因とされる「がん幹細胞」を「再発しないがん細胞」に
変えるメカニズムを山形大医学部と国立がん研究センターの共同研究チーム(代表・北中千史山形大教授)が
初めて実証した。乳がんや肺がんの治療にも応用できる可能性があるという。論文は15日、
米科学誌ステム・セルズ・トランスレーショナル・メディシン(電子版)に掲載された。
研究チームによると、がん幹細胞の維持に糖代謝が関わっていることを発見。マウス実験を重ね、メトホルミンの
一時的な投与で代謝調節遺伝子を活性化させると、がん幹細胞内の特定の分子が活性化し、ただのがん細胞
に変化する仕組みが解明されたという。メトホルミンについては従来、がんの増殖を抑制する効果が経験的に
示されていただけで、がん幹細胞への効果は知られていなかった。
手術でがん細胞を取り除いても、がん幹細胞が残っていれば再発するケースが多いうえ、がん幹細胞は放射線や
抗がん剤が効きづらく、治療が困難とされてきた。このため研究チームは「再発しないがん細胞」に変化させることを
目標に研究を続けた。
既承認薬であるメトホルミンのがん治療への応用は、新薬開発に比べ、時間を大幅に短縮できるという。【前田洋平】
▽記事引用元 毎日新聞(2012年11月16日)
URLリンク(mainichi.jp)
▽Stem Cells Translationl Medicine
「Glioma-Initiating Cell Elimination by Metformin Activation of FOXO3 via AMPK」
URLリンク(stemcellstm.alphamedpress.org)