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【 2012年6月21日 津波に根本的な原因帰す 東電が原発事故報告書 】
東京電力は21日、福島第一原子力発電所の事故について「津波に対する備えが不十分だったことが
根本的な原因」とする調査報告書を公表した。
津波襲来以前に地震による施設への影響があったかどうかについては「安全上重要な機能を有する主要な
設備は、地震時および地震直後において安全機能を保持できる状態にあり、地震による損傷は確認されて
いない」としている。さらに、耐震重要度の低い機器についても「機能に影響する損傷はほとんど認められて
いなかった」と言い切った。
こうした結論の根拠として、津波襲来まではプラントの状態を表していた測定結果と、観測記録を用いた地震
応答解析結果、さらに目視による確認を挙げている。高圧注水設備に異常はみられず、主蒸気流量、格納
容器圧力・温度、格納容器床に設けられているサンプ(水槽)の水位記録から、「配管にも異常はない」とした。
さらに、地震応答解析で主要設備の耐震性を評価した結果でも、評価基準値以下の計算値となった、として
いる。
事故で周辺にまき散らされた放射性物質は、原子炉建屋で水素爆発が起きた1、3号機ではなく、原子炉
建屋内の水素爆発が確認されていない2号機からであることを、既に東京電力は認めている。報告書は、3号
機の水素爆発によってがれきが飛散した影響でベントに必要な空気作動弁が閉じてしまうなど、ベント作業が
困難を極めたことを明らかにしている。
結局、「15日午前6時14分ごろ、大きな衝撃音が発生し、ほぼ同時期に圧力容器の圧力が低下した」と、
2号機では、炉心溶融によって格納容器内にたまった放射性物質を含むガスを少しだけ外部に放出するという
ベント作業に失敗したことを認めている。
2号機のベントについて、2月に公表された「福島原発事故独立検証委員会」(民間事故調)の調査報告書は
「結局、実施されたか否かについては今のところ分かっていない」としていた。
サイエンスポータル 2012年6月21日
URLリンク(scienceportal.jp)
「福島原子力事故調査報告書の公表について」
東京電力プレスリリース 平成24年6月20日
URLリンク(www.tepco.co.jp)
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