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東海大、車載も見据えた波動エンジン(熱音響機関)を開発 300度で18%のエネルギー回生を実現。発電や冷却が可能
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波動エンジン(熱音響機関)
東海大学は5月28日、工学部動力機械工学科 助教 長谷川真也氏を中心とするグループが開発した波動エンジン
(熱音響機関)の報道陣向け説明会を開催した。この波動エンジンは、従来よりも高効率なものとなっており、数値
計算を基に長谷川助教らが装置を構築した.
URLリンク(car.watch.impress.co.jp) 波動エンジン(熱音響機関)。左が廃熱部で、右が冷凍部。左の熱で波動が発生し、右の冷凍部で波動が冷熱(発熱も可能)となる
URLリンク(car.watch.impress.co.jp) 廃熱部。フランジの位置から、3ユニットの波動発生用のフィルターが組み込まれているのが見て取れる。
URLリンク(car.watch.impress.co.jp) 廃熱部から伸びるパイプは、熱の差を大きくするための冷却用パイプ
URLリンク(car.watch.impress.co.jp) 廃熱部で発生した波動は、このパイプを通って冷凍部へと伝わる
URLリンク(car.watch.impress.co.jp) パイプには、10気圧のヘリウムガスが入っている。ジェット機10機分くらいの音が伝わっている
URLリンク(car.watch.impress.co.jp) 冷凍部
URLリンク(car.watch.impress.co.jp) 冷凍部も廃熱部と同様の構造になっている。廃熱部とは逆現象が起きている。室温との差で、結露している
URLリンク(car.watch.impress.co.jp) 冷凍部の温度。熱電対温度計の表示は摂氏-38.4度
URLリンク(car.watch.impress.co.jp) 説明会において発表を行った、東海大学 副学長(研究担当) 教授 橋本巨氏(中央)、工学部動力機械工学科 主任教授 円能寺久行氏(右)、工学部動力機械工学科 助教 長谷川真也氏(左)
説明会では、冒頭に東海大学 副学長(研究担当) 教授 橋本巨氏が挨拶。「東海大学は生徒数3万人ほどとなる
大規模私立大学ではあるが、文系よりも理系の色が濃い」とし、長距離電話などに使われている無装荷ケーブルの発明
者でもある松前重義が同大学の創設者でもあることから、社会に役に立つ実用的な研究が特徴であると言う。「本学で
話題となったソーラーカーも応用研究。応用研究をしながら基礎研究につなげ、最終的には役に立つものであることを目
指している」と語り、この波動エンジンも「利活用の実現性の極めて高いものだと思っている」と、実用化への期待を述べた。
波動エンジンそのものについては、長谷川助教が解説。波動エンジンは、現在、産業界で捨てられている65%の廃熱を
高効率に回収できるものであり、「実現すれば産業界、経済界に大きなインパクトがある」ものであると言う。
波動エンジンの仕組みは、自然界にもあり、雷の「バリバリッ」という雷鳴がその現れで、大きな温度差が音(波)になる
現象を利用している。高効率なエンジンとして成立したのは近年のことであり、米国のロスアラモス研究所が1999年に
発表した論文によるものと言う。
波動エンジンは、熱による気体の膨張・収縮が波動として現れる現象を利用しており、気体の共振を利用するため
「可動部分がない」こと、熱力学の上限となる理論上カルノーサイクルで動作するために「高効率」なこと、パイプを使った
簡単な構造から「ローコスト」であることを特徴としている。
URLリンク(car.watch.impress.co.jp) 詳細な説明を行う長谷川助教
URLリンク(car.watch.impress.co.jp) 波動エンジン開発の背景
URLリンク(car.watch.impress.co.jp) 社会で出る、廃熱の温度域
URLリンク(car.watch.impress.co.jp) いずれ、資源枯渇によるエネルギー関連の値上げがあるとする
URLリンク(car.watch.impress.co.jp) その解決策として、廃熱を高効率で回収する仕組みが必要だと言う
URLリンク(car.watch.impress.co.jp) 波動エンジンの仕組み
URLリンク(car.watch.impress.co.jp) 雷の雷鳴は、熱が音に変換された結果
URLリンク(car.watch.impress.co.jp) 波動エンジンの特徴
>>2辺りに続く
谷川 潔/Car Watch 2012年 5月 28日
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