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<能登のオオタカ絶滅 樹木伐採で復活困難 >
日本鳥類保護連盟石川県支部は3日までに、県内の生息数が10羽以下とされる
希少な 猛禽(もうきん)類「オオタカ」が、能登で絶滅したことを確認した。
昨年まで、七尾市 内の森で営巣していたつがい1組が姿を消し、巣立った若鳥の行方も分からなくなった。
山林の環境変化が理由とみられ、時国公政支部長は「食物連鎖の頂点を占める鳥が姿を消 す影響は大きい」と、
生態系のバランスが崩れる可能性を指摘している。
同支部によると、能登で唯一の営巣地だったのは七尾市の城山周辺で、昨年までつがい 1組が子育てしていた。
オオタカのつがいは、前年とほぼ同じ場所に巣を作る習性があり 、時国支部長が春の子育てシーズンに向けて
観察を続けていた。
ところが、3月に2回、4月に4回、5月に4回城山周辺を調査したが、
3月にオオタ カの鳴き声を一度聴いただけで、つがいは見つからなかった。
ほかの支部員も、つがいや昨夏巣立ったとみられる2羽の若鳥を能登全域で探している が、
目撃情報はなく、営巣の跡もないという。
能登のオオタカの営巣は1990(平成2)年、時国支部長が穴水町で初確認した。
最 も多かった2001年ごろには、宝達志水町以北の15カ所の営巣地が見つかったが、
0 7年に七尾、珠洲、宝達志水、志賀、穴水各市町の計6カ所に半減。
09年は七尾、珠洲 、穴水の計4カ所、一昨年は七尾、珠洲、穴水の計3カ所と減り続けていた。
同支部によると、能登のオオタカが餌を摂る範囲は半径10キロ程度とされる。
過去の 営巣地周辺は、樹木の枯死や伐採、開発で環境が変わった場所が多く、
志賀、珠洲では風 力発電施設が建設された影響もあったという。
時国支部長は「別のつがいによる営巣地の 復活も考えにくい」と話す。
加賀には推定3組のつがいが確認されている。時国支部長は、オオタカが姿を消した結 果、餌とされてきた
カラスなどの鳥や小動物が増えて生態系が崩れる恐れがあるとし、「 能登の里山里海の環境を守る意味でも、
今この土地に生息する鳥類に配慮することが必要 だ」とした。
オオタカ 成鳥の体長は雄が約50センチ、雌が58センチ前後、広げた翼の長さは1 ~1・3メートル。
国内では九州以北に生息する。カモ、カラスなどの鳥類、ヘビ、ネズ ミ、ウサギなどの動物を餌とする。
古くからタカ狩りに使われた。国の準絶滅危惧種、県 の絶滅危惧Ⅱ類。
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▽記事引用元 北國新聞 石川のニュース 【6月4日02時59分更新】
URLリンク(www.hokkoku.co.jp)
かつて能登で繁殖していたオオタカ=2001年5月、輪島市内(時国支部長提供)
URLリンク(www.hokkoku.co.jp)