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北大、自己免疫疾患を引き起こすT細胞の過剰な活性化を調節するメカニズムを解明
自己免疫疾患を引き起こすT細胞の過剰な活性化を調節する
新たなメカニズムを解明
■研究成果のポイント
・STAP-2はFas刺激によるカスパーゼ8の活性化を亢進し,T細胞のアポトーシス(細胞死)を増強する。
・STAP-2欠損T細胞においてFasや抗原刺激による活性化T細胞死が抑制されている。
・STAP-2は新たな自己免疫疾患の新規創薬標的として期待できる。
■研究成果の概要
病原体が体内に侵入した場合,免疫担当細胞による複雑なネットワークが活性化されるとともに,
炎症像を示す感染巣が形成されます。侵入抗原特異的に反応したリンパ球は増殖・分化し,
Bリンパ球は抗体産生により,Tリンパ球は細胞障害作用により,病原体の除去に働きます。
一方,感染が終息した時点で,活性化され増殖したリンパ球はアポトーシスと呼ばれる細胞死に
陥り消去されます(activation-induced cell death)。働きの終わったリンパ球の細胞死は
リンパ組織の恒常性維持に必要です。
今回,私たちはT細胞活性化後に起こるアポトーシス(細胞死)を調節する細胞内蛋白「STAP-2」を同定しました。
STAP-2はアポトーシスを誘導する蛋白分解酵素カスパーゼ8と直接結合してその働きを強めることにより,
アポトーシスを促進しました。STAP-2蛋白によるカスパーゼ8の働きの調節メカニズムを解明することにより,
自己免疫疾患の新しい薬の開発が期待できます。
本研究は免疫分野で権威ある雑誌
The Journal of Immunology のadvance online publicationで5月18日に公表されました。
(引用ここまで。全文は記事引用元をご覧ください)
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▽記事引用元 北海道大学 研究発表 5月21日 (pdf)
URLリンク(www.hokudai.ac.jp)
▽関連リンク
URLリンク(www.jimmunol.org)
Signal-Transducing Adaptor Protein-2 Modulates Fas-Mediated T Cell Apoptosis by Interacting with Caspase-8
URLリンク(www.jimmunol.org)