12/04/08 00:44:30.95
(>>1の続き)
■偶然では片付けられないほど稀
研究は3チームにわかれて行い、両親に自閉症の症状がないのに子どもに自閉症が出た家族の血液からDNAを抽出。
そして、de novo突然変異と呼ばれる、親から子に遺伝では伝わらない、稀な遺伝子異常に注目してみたのです。
de novo突然変異は受胎のタイミングの辺りに起こり、一般的で、普通は無害とされます。
ところが今回の研究では自閉症の子に若干高い確率でこのde novo突然変異が起こっていることが分かったのです。
うちひとつのチームが自閉症の人200人と自閉症でない親・兄弟を対象に調査してみたら、
血縁関係のない自閉症の子2人がどちらも体内の同じ遺伝子にde novo突然変異を抱えていたんです。
チームでは、こうしたことが偶然起こる確率は気が遠くなるほど低く、この突然変異が自閉症発病と何らかの
関連性を持ってる確率は逆に「99.9999%という感じだ」と言ってます。
しかもこれと似た発見報告は、残る2つのチームからも上がっているんですね。
■親の高齢化とも関係ある?
de novo変異と無関係じゃないのが、父親の年齢です。
あるチームで調べてみたら、de novo変異が起こる確率は母由来のDNAより父由来のDNAの方が4倍高かったんです!
また、父親が高齢になればなるほど確率が高まることも分かりました。
これが自閉症が全米で増加しているのは高齢の父親が原因という従来の研究を裏付ける結果です。
総じて影響は微々たるものだし、今回の発見をもとに治療法を開発するなんて先の先の話ですけどね...。
世にある病のほとんどは環境と遺伝の両輪だってことも忘れちゃいけませんし...。
2002年にはアメリカの8歳児1000人に6.4人が自閉スペクトル疾患(ASD)だったものが、2006年には9.0人になり、
2008年(冒頭のCDC最新データ)には11.3人。2002年から2008年の間に78%も増えています。
それに比べ科学は歩みがのろくてジリジリしますけど、ワシントン大の論文は少なくとも今後の研究の
確かな足がかりとなってくれるのではないでしょうか。
(引用ここまで)