【心理】創造性の高め方at SCIENCEPLUS
【心理】創造性の高め方 - 暇つぶし2ch2:pureφ ★
12/03/24 02:37:25.78
 創造性は魔法のように見えることがある。スティーブ・ジョブズやボブ・ディランを見ていると、われわれ普通の
人間にはない超自然的な力、これまでに存在しなかったものを想像する才能を持っているに違いないという
結論に達する。彼らはクリエイティブなタイプで、われわれはそうではないタイプなのか。

 創造性は魔法ではなく、クリエイティブなタイプなどというものも存在しないのである。創造性は遺伝子によって
受け継がれる特徴ではなく、天使によって授けられる恵みでもない。それは技術であり、創造的になること、創造
性をより豊かにすることは誰にでも可能だ。最新の研究は、人々がなにをもってして世界を変えるような製品を
開発したり最も難しい問題を解決したりするのか、を解明しようとしている。創造性とはなにか、われわれの
日常や仕事でひらめきを得るにはどうすればいいのか、に関して驚くほど具体的な教訓が浮かび上がってきた。

 創造性の科学的な研究は比較的新しい。啓蒙主義が唱えられるまで、想像力を働かせることは常に崇高な
力と結び付けられてきた。創造性豊かであることは、ミューズと交信することであり、神々の声を伝えることを意味
していた(インスピレーションという言葉は文字通り「息を吹きかけられる」という意味である)。現代においてさえも、
科学者たちは創造性の根源にほとんど見向きもしてこなかった。

 しかしこの10年間で状況は一変し始めた。かつて想像力は他の知覚とは別個のものだと思われていた。最新の
研究はこうした前提が誤りであることを示唆している。われわれは「創造性」という言葉をさまざまな認知ツールを
指す包括的な言葉として使ってきたのである。それぞれの認知ツールは特定の問題に適用され、特定の行動を
促している。

 われわれが直面している問題に直感的なひらめきや突然の意識の飛躍は必要だろうか。それとも1つずつ、
徐々に解けていく問題だろうか。リラックスをするためにビールを飲むべきか、奮い立たせるために「レッドブル」を
飲むべきか、長いシャワーを浴びるべきか、会社で残業すべきかは、その答えで決まる。

 新しい研究は、最も厄介な問題への最善の取り組み方についても明らかにしている。われわれはその分野の
専門家こそが創造的才能の持ち主と考えがちである。ところが大発見や大躍進は素人の単純で大胆な発想
から生まれることが多いのだ。創造性を刺激する上で非常に重要なのが、自分の専門分野以外での交流に
費やした時間である。

 まずは最も難しい問題、一見すると不可能に思えるような課題から始めよう。こうした問題が解決されるとしたら、
それは直感的なひらめきによって解決されることが多い。

 米複合企業スリーエム(3M)の紙製品部門に勤務していたエンジニア、アーサー・フライ氏の場合はこうだった。
1974年の冬、フライ氏は接着剤の開発に取り組んでいたエンジニア、シェルドン・シルバー氏のプレゼンテーションを
聴いていた。シルバー氏は粘着力が非常に弱い(2枚の紙がかろうじてくっつく程度の)接着剤を開発していた。
部屋にいた皆と同様、フライ氏もそのプレゼンを辛抱強く聴いたが、その合成物の実際的な用途は1つも思い
つかなかった。粘着力の弱い接着剤がなんの役に立つというのか。

 ところがある寒い日曜日の朝、どちらかというと意外な場所で、フライ氏はその接着剤のことを思い出す。教会の
聖歌隊のメンバーだった同氏は、その日に歌う讃美歌のページがすぐに開けるように、讃美歌集に小さな紙切れを
はさんでいた。ところがその紙切れはよく落ちてしまい、フライ氏はその礼拝のあいだ讃美歌集のページを慌てて繰る
ことを余儀なくされた。それは日常によくある厄介だが解決できないので我慢せざるを得ない問題のように思えた。

 フライ氏にあるひらめきが起きたのは、いつになく長い説教を聞いていたときだった。粘着力の弱い接着剤を活用
する方法を不意に思いついたのである。それを紙に塗布すれば、再利用できるしおりになるではないか。その接着
剤の粘着力は非常に弱いので、ページにはくっつくが、はがすときにそのページが破れるということはなさそうだった。
世界で最もよく使われている事務用品の1つ、「ポスト・イットノート」は、教会で受けたこの”お告げ”がきっかけで
誕生したのである。

つづく


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