【物性】電子スピンの幾何学的位相を電気的に検出-東北大at SCIENCEPLUS
【物性】電子スピンの幾何学的位相を電気的に検出-東北大 - 暇つぶし2ch1:依頼28-76@pureφ ★
12/03/18 08:08:29.66
東北大、電子スピンの幾何学的位相を電気的に検出

東北大学(東北大)大学院工学研究科 新田淳作 教授、同研究科 好田誠 准教授、
同研究科博士課程3年 国橋要司 日本学術振興会特別研究員、および同研究科
修士課程1年 長澤郁弥 氏らの研究グループは、電子スピン(電子の磁気的性質)の
干渉効果を利用することで、スピンの幾何学的位相を明瞭に観測することに成功した
ことを発表した。

スピンはその向きに情報を担わせることが可能であり、スピンを情報処理に利用することは
次世代の超高速・超低消費電力デバイスの開発に重要であると考えられている。この
ような研究分野はスピントロニクスと呼ばれ、固体中でのスピンの制御が最重要課題と
されている。これまでのところ、磁場を用いたスピンの制御手法が確立されているが、高速
かつ局所的にスピンを制御するには電場による制御方法の確立が不可欠となっている。

同研究グループはこれまで、電場によりスピンの回転制御が可能であることを実証してきた。
一方、擾乱に対して安定な性質をもつスピン幾何学的位相への効果は実験的に明らかに
されていなかった。今回、同研究グループはスピンの幾何学的位相を定量的に評価する
ことで、幾何学的位相がスピン制御に際し大きな役割を果たしていることを実証した。

同研究成果は、ノイズ耐性の高いスピンの制御法につながり得ると考えられ、超低消費電
力スピンデバイスや、量子コンピュータの情報単位である量子ビットへの応用が期待される。

なお、同研究成果は、米国物理学会誌「Physical Review Letters」2012年2月21日
発行の電子版に掲載され、同誌のハイライト論文として取り上げられた(オンラインジャーナル
「Physics」に独レーゲンスブルク大学 Klaus Richter教授による同研究成果の解説記事)。

固体中でのスピンの制御については、これまでのところ、物質中での相対論的効果である
スピン軌道相互作用を介し、電場によりスピンを制御する方法が有望であると考えられて
いる。スピン軌道相互作用により、電場は磁場に変換され、スピンはこの有効な磁場に
よって回転する(図1(a))。

同研究グループでは、半導体中のスピン軌道相互作用を用いることにより、電場によって
スピンの回転が制御できることを実証してきた。一方、スピンがたどる軌跡の幾何学的特徴
のみに依存して生じる位相(スピンの幾何学的位相:図1(b))の存在が理論的に示されており、
その実験的な検証が期待されていた。

URLリンク(news.mynavi.jp)
図1 (a)スピンはスピン軌道相互作用の作る有効磁場のまわりを回転する。この回転に伴う
動的位相は従来観測されていた。(b)有効磁場の描く軌跡に特徴づけられる位相がスピン
幾何学的位相である。幾何学的性質のみに依存することから、時間に対し揺らぐノイズに
耐性がある。

幾何学的位相自体は様々な系であらわれる普遍的概念であり、これまでに中性子や光
ファイバを用いてその存在が実証されている。しかし、固体中の電子スピンについての幾何学
的位相はその直接観測が困難であるとされてきた。

同研究では、同研究グループがこれまで検証を重ねてきた電子スピンの干渉デバイス(表面
に電極を取り付けた、髪の毛の太さの100分の1ほどの半径を持つ半導体リング配列構造:
図2)を用いることで、スピンの幾何学的位相の観測に成功した。

URLリンク(news.mynavi.jp)
図2 作製したInGaAsリング配列構造の電子顕微鏡写真。スピン軌道相互作用の強さを
変調する必要があるため、後の工程でリング配列全体を電極で覆っている

村田晋一郎/マイナビニュース 2012/02/29
URLリンク(news.mynavi.jp)
電子スピンの幾何学的位相を電気的に検出 スピン位相制御技術の確立へ前進
東北大学工学研究科ニュース 2012年2月23日
URLリンク(www.eng.tohoku.ac.jp)
>>2辺りに続く


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