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【物理】高分子の溶融体は圧力の違いで2つの顔を持つ 「SPring-8」の高圧構造物性ビームライン「BL10XU」使い慶応大などが発見 - 暇つぶし2ch1:依頼28-68@pureφ ★
12/03/06 14:18:04.65
高分子の溶融体は圧力の違いで2つの顔を持つ - 慶応大などが発見

慶應義塾大学(慶大)、東京大学、京都大学、高輝度光科学研究センター(JASRI)の4者は2月
28日、高分子「isotactic poly(4-methyl-1-pentene)」(P4MP1)の融けた状態に圧力を加えて、
1nm程度の大きさの構造(原子の配置)を劇的に変化させることに成功したと共同で発表した。

成果は、慶應大理工学部の千葉文野助教、東大大学院理学系研究科の船守展正准教授、
京大大学院工学研究科の竹中幹人准教授、JASRIの大石泰生主幹研究員、ラザフォード・
アップルトン研究所、ラフバラー大学らによる国際共同研究グループによるもので、詳細な研究
内容は米科学誌「Physical Review E」のオンライン速報版に米国時間2月27日に掲載された。

物質に圧力を加え、ミクロにその構造を見ると、原子の並び方が大きく変化することがある。身近な
ものでは、鉛筆の芯として利用される黒鉛と宝石のダイヤモンドが挙げられるだろう。どちらも同じ
炭素からできているが、原子の並び方の異なる結晶だ。

なお、黒鉛は地球内部の高温高圧条件でダイヤモンドに相転移(構造変化)するという特性を持つ。
こうしたある結晶から別の結晶への相転移は、古くから知られていたが、近年も、相転移に関する
新たな発見が行われてきた。

例えば1985年には、原子が規則的に並んだ結晶ではなく、不規則に並んだアモルファスにおいても
相転移が存在することが、アモルファス氷で確認。2000年には、さらに液体においても相転移が存在
することが、液体リンについて示された。

現在までに、低分子のアモルファスや液体については多数の研究が行われ、構造変化において圧力が
主要な役割を果たすと考えられるようになっている。このような背景のもとに、今回の研究では、画像1の
比較的単純な高分子であるP4MP1の溶融体で実験が扱われた。

高分子材料は、ペットボトルからボーイング787の機体に至るまで、日常生活に欠かせない材料の1つだ。
温度を上げて融かした高分子の溶融体は、これまでは「1種類の液体」と考えられてきた。しかし、
P4MP1の溶融体は圧力の制御によって、パッキング(空間充填)の仕方、つまり構造が劇的に変化する
ことが判明したのである。つまり、高分子の溶融体の構造には、圧力によって構造の異なる「2種類の
液体」が存在することを意味するものだ。

URLリンク(www.spring8.or.jp)
画像1。高分子poly(4-methyl-1-pentene)(P4MP1)

今回の研究では、理化学研究所が所有し、JASRIが運営する大型放射光施設「SPring-8」の高圧
構造物性ビームライン「BL10XU」において、加熱して融かした高分子サンプルP4MP1に圧力を加え、X線
回折測定を実施した。

温度を280℃に保った状態で圧力を2700気圧まで上昇させていくと、回折パターンは画像2のように変化。
画像2の第1ピーク(FSDP,First Sharp Diffraction Peak)は、高分子の鎖間の相関(画像3)に起因する
ことが知られており、ピーク位置は1nm程度の長さに対応する。

URLリンク(www.spring8.or.jp)
画像2。高分子P4MP1の溶融体のX線回折パターンの圧力変化。結晶の構造解析と同様に、液体の
構造解析にもX線回折を用いる。結晶の場合はスパイク状のピークが観測されるが、液体やアモルファス
などの場合は、このように緩やかなカーブ状の回折パターンが特徴だ。ピークの位置や高さを解析すると、
液体中の原子の配列についての情報を得ることができる
URLリンク(www.spring8.or.jp)
画像3。高分子P4MP1の溶融体の構造の概念図。黒い太線は主鎖を表し、赤い線は側鎖を表す。
主鎖と側鎖については、画像1を参照。左側の図は低圧域での疎な構造の取り方を、右側の図は高圧
域での密な構造の取り方を模式的に表している

そして、画像4・5に示すように、このピークは圧力によって劇的かつ可逆に変化することが判明した。つまり、
加圧に伴い、第1ピークの高さは低くなってピーク位置は高波数(画像2では右)に移動し、減圧に伴い、
元の高さを回復してピーク位置も低波数に戻るというわけだ。

デイビー日高/マイナビニュース 2012/03/01
URLリンク(news.mynavi.jp) >>2辺りに続く

2:pureφ ★
12/03/06 14:18:21.05
このような回折パターンの変化は、この高分子溶融体の構造(分子の空間充填の仕方)に、疎な構造と
密な構造の2種類の取り方があり、圧力を加えると疎から密へと構造変化を起こし、圧力を抜くと密から
疎へと構造変化を起こして元に戻ることを示している。画像4・5のグラフの折れ曲がりの左側と右側が、
それぞれ、画像3の疎な構造と密な構造を取る圧力条件に対応している形だ。

URLリンク(www.spring8.or.jp)
画像4(左)・5(右)。高分子P4MP1の溶融体の回折パターンの第1ピークの位置と高さの圧力依存性。
塗りつぶしたマークは加圧過程、塗りつぶしていないマークは減圧過程におけるデータを示す。画像4は
画像2の第1ピークの位置を、画像5は第1ピークの高さを第2ピークの高さで割ったものを示している。
どちらのグラフを見ても、圧力によって第1ピークが大きく変化すること、つまり液体中のナノスケールの
構造が大きく変化していることがわかるというわけだ。また、加圧後に減圧すると元の回折パターンに
復元することから、構造変化は可逆であることもわかる。グラフの折れ曲がりの左側では疎な構造、
右側では密な構造を取ると考えられている

今回の研究では、P4MP1という高分子について、溶融状態における新しい構造変化が発見された。
興味深いことに、この高分子は氷と同じように、圧力を加えると融解する性質を持っている。

「シンジオタクチック」と呼ばれる種類のポリスチレンでも同様に、温度を270℃程度に保ったまま圧力を
加えると融解することが知られているので、今回の研究で見出されたのと同様の構造変化が起きている
のかも知れないという。どのような高分子で同様の構造変化が起こるのか本質的な解明を期待すると、
研究グループでは述べている。

また、産業利用を考えた場合には、容易に実現が可能な圧力条件で構造変化が起こることが重要な
ため、今回の研究で扱った高分子よりもさらに低圧で変化するような高分子を探すことも今後の課題とした。

さらに、今回の研究では溶融体を扱っているため、圧力を抜くと元の構造に戻るが、急冷してガラス化
することができれば、同一の高分子であるにも関わらず大きく構造の異なる2種類のガラスを得ることが
できるかも知れないという。

疎な構造と密な構造(画像3)の間の構造変化は、密度の変化を伴っているため、この構造変化を利用
すれば、同一の高分子の粘性や屈折率などの性質を大きく変化させることができる可能性があり、
高分子や液体・ガラスの基礎研究として興味深いと同時に、高圧力を用いた材料開発への新しい
発展も期待されている。(記事終わり)

溶融高分子の新しい構造変化を発見 −加圧によるナノスケールの構造変化−
高輝度光科学研究センタープレスリリース 2012年2月28日
URLリンク(www.spring8.or.jp)

Pressure-induced structural change of intermediate-range order in poly(4-methyl-1-pentene) melt
Ayano Chiba, Nobumasa Funamori, Kazuya Nakayama, Yasuo Ohishi, Stephen M. Bennington,
Sanjay Rastogi, Anuj Shukla, Kazuhiko Tsuji, and Mikihito Takenaka
Phys. Rev. E 85, 021807 (2012) DOI:10.1103/PhysRevE.85.021807
URLリンク(link.aps.org)

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3:名無しのひみつ
12/03/06 15:49:40.90 3prVYe/w
分らんけどとりあえずすげー
光学技術に使えたり防弾素材に使えたりするのかな
こういう素材の実験を宇宙とか
低圧力でやったら面白い発見が凄くありそう


4:名無しのひみつ
12/03/06 16:25:30.16 JolSB02Z
このスレどうすんだよ
高分子を専攻している大学院生を集めたところで大して盛り上がらんぞ
ましてや素人の名無しどもにどんな会話ができるって?

5:名無しのひみつ
12/03/06 17:15:14.20 YqcVhFI0
>>4
俺は読んで面白かった
それだけでもこのスレには価値があったのだ…

6:名無しのひみつ
12/03/06 17:23:20.90 9mT0xYOf
ペットボトルを熱で柔らかくしたとき、
曲げようとして力をかけると、突然白濁して硬くなったりするよね
ああいうのも関係あるのかな


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