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日本海溝 地震と津波の危険性
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東日本大震災:太平洋プレート、内部で力の向き変化 大地震発生しやすく--海洋機構観測
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東日本大震災前後の太平洋プレート内の状態
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東日本大震災後、宮城、福島両県沖の太平洋プレート(岩板)内部にかかる力の向きが変わったことを、
海洋研究開発機構の尾鼻(おばな)浩一郎主任研究員(地震学)らが観測で初めて突き止めた。
プレート内で大地震が発生しやすい状態になったといい、観測体制の強化が急がれそうだ。
東北地方は北米プレート上にあり、その地下には太平洋プレートが潜り込んでいる。大震災は両プレートの
境界で発生した。
同機構は震災後、太平洋プレート内部を震源とする地震が増えたことに着目し、同プレート上の海底
(東西約80キロ、南北約150キロ)に地震計20台を設置。昨年4月下旬から約2カ月間の調査期間中に発生した
地震のうち、仕組みが判明した50個を解析した。
その結果、震源は深さ10~40キロに分布し、ほとんどが左右に引っ張り合って断層がずれ落ちる「正断層型」
と分かった。一方で、圧縮されて断層がせり上がる「逆断層型」は一つもなかった。
震災前の観測では正断層型は深さ約20キロまでで、それより深い場所では逆断層型だった。この変化の影響で、
地殻の割れは通常深さ20キロ付近で止まりプレート内地震は大地震になりにくかったが、今回の変化で40キロ
まで割れが到達可能となり、マグニチュード8級の大地震が発生しやすくなったという。
【 2012年1月31日 東北沖の海底プレート内で津波地震発生の恐れ? 】
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日本海溝東側での地震は震源が比較的浅いため、今後も大きな津波を伴う大規模地震の発生が懸念されるという。
岩手県沖では1896年の「明治三陸地震」(M8.2)で大きな津波被害があったが、その37年後の1933年に
「昭和三陸地震」(M8.1)が起き、再び大きな津波被害をもたらした。明治三陸地震は、日本海溝の西側で起きた
逆断層型の典型的な海溝型地震とみられているが、昭和三陸地震は、日本海溝の東側、太平洋プレート内で
起きた正断層型地震といわれている。