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人を幸せにする技術:宇宙へ 夢運ぶエレベーター
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※宇宙エレベーター協会の資料をもとに作製
人はどこまで高みを目指すのだろう。かつてロケットに乗り、地球から38万キロ離れた月に
到達したのは、選び抜かれた3人の宇宙飛行士だった。43年後の今、誰もが気軽に宇宙へ
行ける時代の到来が現実味を帯びつつある。全長10万キロの長いケーブルに昇降機を
上下させ、地上と宇宙を往来する「宇宙エレベーター」。こうした途方もない
アイデアを情熱と技術で実現しようと奮闘する人たちがいる。【斎藤広子、写真・岩下幸一郎】
宇宙エレベーターは建設方法が変わっている。高層ビルのように地上から組み上げるのでは
なく、宇宙空間に浮かぶ人工衛星から地上までケーブルを垂らすという。
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地上約4メートルの高さに設置した「宇宙ステーション」に向かって昇降機を上下させ、時間内に
人形やボールを運んでその数を競うクライマーレース。子どもたちの歓声が響いた=東京都江東
区で、岩下幸一郎撮影
赤道の上空約3万6000キロを地球の自転と同じ速さで回る人工衛星は、止まって見える
ため「静止衛星」と呼ばれ、カーナビや衛星通信などに使われている。この高度では、落ちようと
する重力と、宇宙に飛び出そうとする遠心力が釣り合っている。
この衛星から地上へケーブルを垂らすと同時に、上にも同じ長さのケーブルを伸ばす。これに
昇降カゴをつければ完成。衛星を中継地点とし、高度10万キロの宇宙まで一気に人間を運ぶ。
宇宙エレベーターはSF作家のアーサー・C・クラークが79年に小説で紹介した。10万キロもの
長さを維持できる素材は不可能と考えられてきた。鋼鉄など強い材料でも、長くなるにつれて
のびたうどんのように途中で切れてしまう。
だが91年、飯島澄男・名城大教授が炭素の新素材「カーボンナノチューブ(CNT)」を発見した。
軽さはアルミニウムの半分、強さは鋼鉄の数十倍。宇宙エレベーター実現を産学連携で目指す
「宇宙エレベーター協会」(東京都港区)の大野修一会長は「CNTを安定的に大量生産できる
ようになれば、50年以内には実現すると専門家の間では言われている」と話す。
宇宙エレベーターは、どんな夢をかなえてくれるだろうか。科学技術ジャーナリストの石川憲二
さんは「宇宙旅行がぐっと身近になる」と話す。宇宙旅行をした民間人はいるが、ロケットで国際
宇宙ステーションに10日前後滞在する費用は2000万ドル(約16億円)以上。訓練が必要な
上、爆発の危険も。「宇宙エレベーターなら子どもやお年寄りでも、海外旅行のように宇宙に
行けるようになる」
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競技開始直前まで、自分たちで工夫した宇宙エレベーターの昇降機を調整する子どもたち
=東京都江東区で、岩下幸一郎撮影
昨年11月中旬、東京都内で子ども向けの競技会が開かれた。ブロック玩具「レゴ」で宇宙
エレベーターの昇降機を作り、性能を競う。小学4年生から高校生まで20チームが参加。地上
約4メートルにあるドーナツ形の「宇宙ステーション」まで往復し、3分間に運べる人形やボールの
数を競う。「おー!」「よし、よし!」。会場は熱気に包まれた。
優勝は日本大学藤沢中チーム。大槻勇一さん(14)は「準備に1カ月かけた。挑戦したかいが
ありました」と満足そう。準優勝した日本大学習志野高チームの土屋幸太さん(17)は「2種類の
センサーをつけた自慢の機械。部品の落下さえなければ、もう1往復できて絶対優勝できた」と
悔しがった。
毎日新聞 2012年1月1日
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>>2辺りに続く
2:pureφ ★
12/01/04 23:59:04.49
審査委員長を務めたエンジニアの東谷賢一さんは「降りる時には減速するようプログラミングする
など、子どもたちの想像力に驚いた。今日競い合ったメンバーが、やがて一緒に宇宙を目指す
仲間になってほしい」と話す。
憧れは人を動かし、新しい技術が生まれる。それがいつか、誰かを幸せにする技術になるはずだ。
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自作のクライマーを手にする松本宇音さん=長野県諏訪市で、斎藤広子撮影
◇失敗が明日につながる 実現目指す挑戦者たち
地上と宇宙を行き来する「宇宙エレベーター」実現に向けた取り組みは、大学生やエンジニアが
技術を競う本格的な大会が開かれるまでに発展している。昨年8月の大会で優勝したのは長野
県下諏訪町の設計開発エンジニア、松本宇音(たかね)さん(26)。愛機「アクエリアス」は、気球
から降ろしたケーブルを、高度540メートルまでわずか39秒で駆け上がった。
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学生たちが作ったクライマーを手に、談笑する青木義男・日本大理工学部教授(左端)=千葉
県船橋市で、岩下幸一郎撮影
子どものころ、アニメ「天空の城ラピュタ」の世界にあこがれ、飛行機のパイロットになりたかった。
視力の関係でパイロットは断念したが、宇宙エレベーターが新たな夢になった。「空に行きたいと
いう夢をかなえてくれる自分の分身のようなもの」と話す。
クライマー(昇降機)作製でこだわったのはデザイン。昇る姿が美しいように曲線を取り入れ、ロー
ラーの色にまで気を配った。「次は時速100キロを目指し、安全性にもこだわります」
大会の開催に尽力した日本大理工学部の青木義男教授(54)は研究室ぐるみで宇宙エレ
ベーターに取り組む。もともとはエレベーターの安全設計が専門。08年にこの構想を知った時は
懐疑的だったが、研究して考えを変えた。一人でも多くの人を宇宙に届けるだけでなく、開発の
過程で生み出されたさまざまな要素技術が、多くの人たちを幸せにできると確信する。
青木さんが強調するのは、失敗することの大切さだ。「誰も挑戦したことがない未知の分野
だからこそ苦労が多い。だが真剣に取り組み、大会で負けた悔しさが、明日の技術者たちに
とってかけがえのない体験になる」
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3:名無しのひみつ
12/01/05 00:03:07.40 pWpE6lu6
その頃には日本が崩壊している予感。