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7月29日 4時47分 NHKニュース URLリンク(nhk.jp)
29日は土用のうしの日。
暑い夏を乗り切ろうと、この日に、ウナギを食べる習慣が江戸時代から始まったとされていますが、
ニホンウナギは、先月、絶滅危惧種に指定され、将来的に輸出入が規制されるおそれも指摘されて
います。
こうしたなか、注目されているのが、東南アジアなどに生息するまだ絶滅危惧種とされていない種類
のウナギで、民主化で国が開かれたミャンマーでもウナギの争奪戦が始まっています。
ミャンマーで、天然ウナギの主な産地となっているのが、南部のエーヤワディー川の河口に広がる緑
豊かなデルタ地帯です。
オオウナギやニホンウナギに比較的近いとされるビカーラ種など複数の種類のウナギが生息してい
ます。
地元の人たちは夜、暗いうちにマングローブの根元に網を仕掛け、朝になって網を引き上げる伝統
的な漁を続けています。この天然ウナギを使って、先月、ミャンマー最大の都市ヤンゴンでかば焼き
にしたうな重などを提供する初めての店がオープンしました。
ミャンマーの人たちはほとんどウナギを食べませんが、現地で急増する日本人駐在員などで、にぎわ
っています。
経営者の橋本和明さんは、加工場も造り、将来、ミャンマーのうなぎを日本に輸出することを目指し
ています。
ただ、かば焼きにできる種類のウナギは量が限られているうえに、天然ものだけに皮の固さや脂の
のりもまちまちです。
また、ミャンマーの天然ウナギの多くはすでに中国に輸出されています。
こうしたことから橋本さんは、日本向けにウナギの養殖事業を始める必要があると考えています。
ミャンマー側もこうした動きを歓迎していて、漁業連盟のウィン・チャイ事務局長は、「ミャンマーは、
汚染されていない環境や、温暖な気候などの点では、ほかの国よりも将来性が高い」と話し、日本か
らのウナギの養殖事業への投資に期待を示しています。
ミャンマー奥地にまで広がるウナギの争奪戦。
日本の食文化に欠かせないウナギを確保する新天地となるのか、挑戦が続きます。