13/03/23 16:07:05.82
【モスクワ=遠藤良介】
中国の習近平国家主席は22日、就任後初めての海外訪問先であるロシアを公式に訪れ、
モスクワでプーチン大統領と会談した。両首脳は国連安全保障理事会など国際的枠組みでの協調や
経済関係拡大の方針を確認し、「戦略的パートナーシップ」の強化を盛り込んだ共同声明に署名した。
ロシア大統領府の発表によると、共同声明には、主権、領土保全、安全保障など「核心的利益」に
かかわる問題で協力することも盛り込まれた。沖縄県・尖閣諸島をめぐって日本と対立する中国が、
北方領土問題を抱えるロシアとの共闘姿勢を示した形だ。
プーチン氏は会談後の記者会見で、習氏が初の外国訪問先としてロシアを訪れたことは
「両国の特別な戦略的関係を反映している」などと発言。習氏は「ロシアは社会的・政治的安定を保っている」
とプーチン氏を称賛し、「両国は主要な地域・国際問題で立場を共有する」などと述べた。
会談後にはまた、両首脳の立ち会いのもと、ロシア産原油の供給増量や中国による借款供与をはじめ、
双方の国営企業代表者などが多方面にわたる20以上の合意文書に署名した。
アジアでの海洋覇権を狙う中国は日本など近隣諸国との対立を抱えており、習氏の訪露には
ロシアとの結束を示すことで日本や米国を牽制(けんせい)する狙いが指摘されていた。
他方、ロシアは台頭する中国との安定的関係を死活的に重要と考えつつ、
他のアジア諸国との関係も強化してバランスをとりたいのが本音だ。
共同声明には「核心的利益に抵触する諸問題で、双方は互いを断固として支持する」
との文言が盛り込まれており、この点で中国側の意向が色濃く反映された内容となった。
声明はまた、今日の国際政治上の課題は「多極化世界」の構築であり、「あらゆる覇権主義と武力を背景とする政治」
に反対すると主張。中露両国の言う米国の「一極支配」に対抗していく姿勢を鮮明にした。
中露両国は、シリアをめぐる国連安全保障理事会の決議案に3度の拒否権を行使するなど、
主要な国際問題で欧米を向こうに回す共同歩調をとってきた。
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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