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米ペンシルベニア州のスリーマイル島原子力発電所で20日、原子炉冷却ポンプに
不具合が発生し、原子炉が緊急停止した。米原子力規制委員会(NRC)が
明らかにした。
同原発を運営する電力大手エクセロンによると、同日午後2時20分ごろ、1号炉が
自動停止した。この過程で蒸気が放出され、近隣住民には大きな物音が聞こえたが、
一般に危険が及ぶことはないとしている。
NRCによれば、4基ある原子炉冷却ポンプのうちの1基が機能停止したとみられる。
残る3基が作動していても、異常が検出されればシステムが停止する仕組みで、
NRC報道官は「原子炉の安全システムが設計通りに機能していることを示すもの」と
話している。
同原子炉の緊急停止は過去1カ月で2度目となる。
8月22日には加圧水用の加熱装置に問題が見つかり、この装置の交換が行われた。
検査の結果、残る2つの装置に問題はないと判断し、9月5日に原子炉の運転を
再開していたという。
加圧水型のスリーマイル島原発は1974年から運転を開始し、約80万世帯に電力を
供給できる能力がある。エクセロンによると、20日の緊急停止による停電などは
起きていない。
同原発は1979年の事故で2号炉が炉心溶融を起こした。
この事故は現在に至るまで、米国史上最悪の原発事故となっている。
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