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3月末より、中国で日本アニメの規制が強化された。
中国の大手動画サイト内にある一部の日本アニメが閲覧不可にされるという形で規制が動きだしたことを受け、
海を越えた日本でも賛否両論の声が上がっている。
事の発端は、3月31日、中国文化省が規制対象となるアニメのブラックリストを公表したこと。
規制の理由については、「未成年者の違法な犯罪を誘発し、暴力やポルノ、テロ活動をあおり、公共道徳を危うくしたりする内容が含まれている」としている。
リストには数多くのアニメが載っているが、その中で名指しで指摘されたのは『学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD』『BLOOD-C』『残響のテロル』の3つの作品だ。
作品の概要を略説すると、『学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD』はいわゆるゾンビによるパニックホラー作品で、
街で発生したゾンビたちと主人公ら高校生たちの攻防、そしてその非日常の中で起こる人間の心理的な面を描いている。『BLOOD-C』は特別な力がある日本刀を持って女子高校生が怪物を倒す作品で、鮮血がとても鮮やかに描写された作品だ。
最後の『残響のテロル』は、10代の少年たちによって行われるテロを描いた作品。
アニメの中では、IP偽装をするためのツールやテロ攻撃の方法が非常に詳細に描写されている。
いずれの作品も日本でテレビ放送されたことがあるアニメだけに、
ネット上では「実際ひどい内容の深夜アニメとか多いからな」「日本のアニメの暴力描写、猥褻描写はひどすぎる」
「母親が中国のアニメ規制に賛成している」と、規制に肯定的な意見から、「表現規制には反対」「これって、れっきとした表現の自由への侵害だろ?」
「これは中国人のアニメファンが黙っちゃいませんな」などの規制に否定的な意見まで、数多くの声が上がっている。
かねてより議論されてきたアニメやマンガの表現規制問題だが、海外で日本アニメが規制されたのは、中国が初めてではない。
欧米では以前からアニメキャラクターの喫煙シーンや刺青を入れたキャラクターの修正、原作となるマンガでは描写されていた女性の下着などに対しての規制がなされてきた。
2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、「クールジャパン」のイメージを打ち出している日本。
オリンピック開催が近づくにつれて日本に向けられてくる国際社会の目も鑑みると、今回の中国のアニメ規制強化は、一言「他人事」では終わらないかもしれない。
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