14/08/03 01:07:19.28
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月刊『正論』５月号にスゴイ書評が載っていたので、まずはここに再録しておきたい。
○【書評】『ガルパンの秘密 美少女戦車アニメのファンはなぜ大洗に集うのか』ガルパン取材班著・廣済堂出版／本体９００円
剣道、弓道などと並ぶ武道「戦車道」がある世界で、女子高生が戦車に乗って試合をするテレビアニメ
「ガールズ＆パンツァー（ガルパン）」は想定外の好評を博し舞台となった茨城県大洗町にはファンが押し寄せ、
東日本大震災の風評被害を一撃で吹き飛ばした。ついには中国の軍事紙が「美少女を隠れみのとした軍国主義の
悪意がしくまれている」と批判する事態に。なぜ作品はここまで注目されたのか。自衛隊は作品にどう関わったのか。
果たして日本人の軍事アレルギーも吹き飛ばすことができるのか、興味は尽きない。（※引用ここまで）
よくぞあのお堅い雑誌『正論』にこんな柔らかいアニメ関連本の書評記事が載ったものだと思う。
正論編集部の英断に敬意を表したい。ガルパンに対しては実際、中国の軍事紙上で批判が大展開されているのである。大笑い。
投稿記事のようだが、それがあの国の新聞において大々的に掲載されている以上、当局のお墨付きがあるとみていい。
前掲書『ガルパンの秘密』ではヒットの仕掛け人がどんな思いでこのアニメを作ったのかが詳述されているが、
端的にいえば制作陣は娯楽に徹した質の高いアニメを作るべく心血をそそいでいたのであり、政治的な背景はないといえる。
しかしその作品に中国側は、先の大戦当時の米英独ソなど各国の戦車をそろえた高校が登場することから
「まさに第２次大戦そのもの」と批判し、「作中に軍歌が多数、使われているのも問題だ」と非難している。
日本人がこの作品をみて目を覚ますことがよほど困るようなのだ。
ちなみにガルパンは現在、ネット上の「バンダイチャンネル」でかなりの部分が無料で視聴できるようになっている。
筆者は第１話でまず、県立大洗女子学園の校章が出てきたところで感動した。
漢字の「大」と「洗」を組み合わせたもので、実際にありそうな洗練された校章だ。ところが中国語のウェブサイトで
この校章について「まるで旭日旗のように見える」と評しているものがあった。
なるほどいわれてみればそう見えなくもないが、深読みが過ぎるような気がする。
韓国ではガルパンはどう評価されることだろうか。『韓国人による恥韓論』（シンシアリー著、扶桑社新書）によると、
「『ケロロ軍曹』『名探偵コナン』『進撃の巨人』『風立ちぬ』などのアニメも右翼作品だと非難されているところでしょうか。
どれも韓国でも大人気でしたが、ある日いきなり右翼アニメだとたたかれるようになりました」とのこと。
ケロロ軍曹が右翼アニメとは、絶句。先日「ワンピース展」の開催拒否騒動もあったが、こうした前例から考えれば
ガルパンも大批判を浴びることになりかねない。
日本での反応はどうかといえば、『週刊金曜日』が４／２５・５／２合併号で、ゲーム「艦隊これくしょん～艦これ～」とともに
ガルパンを取り上げていた。サブカルチャーに詳しいジャーナリストの談話記事で、両作品を
「いずれも売れ筋とされていますが、戦争を煽る内容とは限りません」と評し、「作品にどんな意味や意義を持たせるかは、
作り手ではなく受け手に委ねられています」と分析している。実に妥当な見解のように思われる。
さて戦車道は礼に始まり礼に終わるのだとか。ガルパンの聖地巡礼といえば、駅に始まり駅に終わるといえるだろう。
まずはアニメの中でも何度か登場した大洗駅を目指す。
水戸駅でＪＲ線から鹿島臨海鉄道に乗り換える。止まっていた列車はアニメの登場人物や戦車が描かれた
ガルパン１号車＋ガルパン２号車の２両編成だった。これは幸先がいい。片側２扉の６０００形気動車の車内は転換クロスシート
（手でバタンと倒すことで進行方向を向いて座れるシート）で、ドア付近はロングシート。ＪＲ西日本に残っている
１１７系電車の車内に似ているような気がする。休日（海の日）ということもあってか結構、乗客は多い。
さて列車が走り出すと、ものすごいエンジン音が響きわたる。製造から２０年以上がたっているとはいえ、
ちょっと豪快すぎやしないか。何だか戦車に乗っているかのような気分になってくる（あくまでも気分だけです念のため）。
うっかり「ひゃっほぅ！ 最高だぜえ！」とか叫んだりしてはいけません。
（以下略。ソースにて）
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