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子どもの成長に従って強まる性欲。お受験優先で異性やセックスへの興味が封印されると、
歪んだ性意識につながる恐れもある。
過酷な受験戦争に勝てば「性の解放期」がやってくるのだから。
そう考えていたという律子さん(仮名・48)は、東大3年生の淳君(仮名・21)の母だ。
周囲の羨望をよそに、不安げな表情で語る。
「女性の影があまりにもなさすぎるんです。恋愛活動を勧めても、『興味ない』のひとこと。
部屋ではロリコンっぽい漫画やアニメのDVDばかり見ているようだし。あれで結婚できるのか、
悪い女に食い物にされやしないか心配でしょうがないんですよ」
東大卒同士、国家公務員同士のさるエリート夫婦が、ある日2人そろって性感マッサージ師の
もとを訪れた。その理由は、なんと「セックスの仕方がわからない」というものだったという。
2人とも20代後半、育ちは良さそうだが表情に乏しかったとマッサージ師は振り返る。
「お互い処女と童貞で、周りから子どもをつくれと言われたものの、2人とも自分の性知識に
確信が持てないと言うんですよ。説明したらダンナのほうが、『やってみるから、そばで
入れる場所と入れ方を示してほしい』と言うんです」
結局3人でホテルへ行き、マッサージ師は2人にセックスをさせて監視と指導をした。
ダンナのペニスを持って「ここですよ。奥さんのここにこう入れて、こう動かして…
…そうそうその調子!」と。
「なんだか動物を交配させてる気分でしたね」
日本の大半の家庭では「性」はアンタッチャブルな話題。結果、性的興味が湧いた
子どもたちが、手に入りやすい「見本」をうのみにすることもある。
「僕はセックスのクライマックスって、相手女性の顔に精液をかける『顔射』だと信じていました。
中1から見始めたAVではそうやってましたから」
そう語るのはAV男優のしみけんさんだ。しみけんさんは小1から塾で頭にハチマキを巻き、
「有名中学合格するぞ、オーッ!」と叫ぶような、お受験生だった。学校で
「精子と卵子の生殖ドラマ」は学べても、セックスの仕方はだれも教えてくれないし、
湧き出る性欲の抑圧手段も五里霧中だ。男の子たちの性は孤独にゆがんで
スタートしているのが現実なのだ。
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