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政府は年明けから、海外で日本のアニメやドラマなどの番組を専門的に放映する
「ジャパン・チャンネル」の支援強化に乗り出す方針を固めた。
海外で人気が高い日本アニメを通じて諸外国に日本への好印象を広げる戦略で、
領土や主権問題で積極的な海外発信を展開している中国や韓国に“ソフトパワー”で
対抗する狙いがある。
チャンネルは、民間の放送局などが１月にタイ、２月にインドネシア、４月にカンボジアで
開設する予定。日本のアニメやドラマ、音楽、紀行番組などを放映し、
欧米やアフリカでの開設も検討されている。
政府は番組の海外展開を支援する約１５５億円の基金を活用し、
チャンネルの運営企業に字幕や吹き替え費の補助のほか、宣伝費や現地の放送局との
番組共同制作を支援する。
政府は平成１４年に「知的財産立国宣言」を出し、これまでも日本文化の海外発信に
取り組んできた。ただ、支援は散発的で、「政治のリーダーシップがなかった」（経済産業省幹部）。
初めてクールジャパン戦略担当相を設けた安倍晋三首相の下、世界での
「日本ブーム」の創出を狙う。
念頭にあるのは、高度経済成長期に多く放映された米国のテレビ番組。
ドラマに出てくる米国の娯楽や食品が日本の大衆文化形成と米国製品の輸入増に
大きな影響を与えた。韓国政府も約１５年前から「韓流ブーム」を仕掛け、
テレビ番組の輸出率３・０３％は日本の０・１５％を上回っている。
尖閣諸島や竹島の領有権を一方的に主張する中国と韓国は近年、政府主導で
メディアを駆使した自国の主張の海外発信にも力を入れる。
日本政府のチャンネル支援強化は、長期的に日本文化を浸透させることで、
こうした問題で中韓に対抗する思惑がある。
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