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バンダイは12月22日、お台場のガンダムフロント東京で、「ガンダム」のプラモデル・ガンプラ作りの
世界コンテスト「ガンプラビルダーズワールドカップ2013」の世界大会決勝戦を開催した。
各予選を勝ち抜いた作品はジュニアコース(14歳以下)11作品、オープンコース(15歳以上)13作品の
合計24作品。今回はスペシャルゲストとして俳優の及川光博さんも登場し入賞者を祝福した。
どの作品も非常にレベルが高かったが、オープンコースでの優勝は日本代表の山内俊平選手が
製作した「宇宙世紀最強の機体」となった。これまで3回行なわれた「ガンプラビルダーズ
ワールドカップ」初の日本人の作品の優勝である。
URLリンク(game.watch.impress.co.jp)
「宇宙世紀最強の機体」は映画「機動戦士ガンダム逆襲のシャア」で主人公アムロ・レイが
搭乗した「νガンダム」をモチーフにしたものだが、他の作品が派手なポーズをとれせたり、
凝ったジオラマにしたり、原型がわからなくなるほどの改造を加えた機体を作成しているのに比べ、
一見νガンダムがまっすぐ立っているという比較的地味な印象を受ける作品となっている。
しかし、近づいてじっくり見てみるとその情報量に圧倒される。細かく分割された装甲からのぞく
フレーム、内部メカが非常に複雑なことがわかる。見れば見るほどその作り込み、製作者の
強い思い入れと気迫に圧倒される。
ジュニアコースの優勝は香港のチョイ チキット選手の「フォーゴトゥンザ・レッドコメット」。
チキット選手は14歳ということだが、もっと上の大人の作品に引けを取らない完成度の高さだった。
アニメ「機動戦士ガンダム」のシャア専用ザクが中心なのだが、その題材の使い方が
とてもユニークだ。
URLリンク(game.watch.impress.co.jp)
シャア専用ザクは灰色の岩がごつごつした場所に横たわっているのだが、その周りに
とても小さいガンダムやガンタンク、ガンペリーなどがいる。ザクに比べると連邦軍の
モビルスーツは豆粒のようだ。ガンダムが18mだとすると、この巨大なザクは100mを
優に超える巨体ではないか。これはいったいどういう状況なのか? ザクの正体はいったい
何なのか? 非常に興味がそそられる、物語性を感じさせるジオラマである。
表彰式の後、優勝者の2名に話を聞いた。山内選手の「宇宙世紀最強の機体」は製作期間は
5カ月だという。2012年に「MG 1/100 RX-93 vガンダム Ver.Ka」が発売されて、自分で
作りたくなったのが製作のきっかけとのこと。パーツを薄くし、自分が考えるプロポーションに
近づけるために改造を加えた。特に脚部には1カ月以上の時間をかけたという。
作品に関しては、「自分が思ったコンセプトを実現させる」というところに力を入れた。
「そのコンセプトを製作中にいかに維持していくかが課題だったし、ファン投票ではコンセプトを
しっかり出せたことがが評価されたかもしれない」と山内選手は語った。日本代表として
他のモデラーの中から選ばれたのは光栄だし、世界一になったということで今後も精進して
いきたいと山内選手はコメントした。
ジュニア部門1位のチョイチキット選手は「香港の代表として、優勝できてうれしかった」と語った。
作品「フォーゴトゥンザ・レッドコメット」の製作期間は3カ月ほどだという。今回、巨大な
シャア専用ザクというコンセプトを思いついたのは「ガリヴァー旅行記」をテーマとした
外国映画を見て思いついたとのことだ。
今回、最後の撮影は屋外で行なったのだが、強風のため山内選手の「宇宙世紀最強の機体」が
壊れてしまった。作品を撮影のために運搬するのはやはり危なく、今後撮影の進行などで改善を
望みたいところだ。今回の決勝戦に出場したガンプラは、優勝作はもちろん、各国のガンプラ
24作品全てが1月7日までガンダムフロント東京で展示されている。「宇宙世紀最強の機体」も
完全に修復され、多くの人に見てもらえることを願いたい。
GAME Watch(一部略)
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