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あらゆる詐欺師は、カモをだますためにどんどん進化している。古い手口の“取り込み詐欺”も
進化し、インターネットを使った悪事が横行、いや急増している。
これまでは、ブランドバッグや電化製品などが取り込み詐欺犯のターゲットだったが、
最近はアニメ、イラスト、漫画など、メールだけでやり取りができるものが狙われている。
取り込み詐欺最新事情を緊急リポートする。
取り込み詐欺とは、代金後払いで商品を注文し、商品を受け取っても、代金を払わない手口。
これが発展し、電話やネットで遠方の新規取引相手を開拓して商品を仕入れ、最初はおカネを払って、
信用させながら取引の規模を大きくし、最後に大量の仕入れをして代金を払わずにドロン。
不正に仕入れた商品は闇の問屋を挟んで、ディスカウントショップなどに流れる仕組みだ。
その最新の手口として狙われるのがクリエーターだ。商品は漫画やイラスト、アニメで、
すべてネット上だけで完結するのが特徴だという。
事情通は「有名映画やアニメの権力者をかたり、ハンドルネームで募集した売れない漫画家や
イラストレーターなどの格安コンテンツを買った後に『キミは才能があるから、僕の正体をキミだけに
教える』などとおだて、大作やCMでのデビューをちらつかせて、メールで作品を納品させたらドロン。
ネットを使った取り込み詐欺の被害相談が激増中です」と明かす。
詐欺師は「極秘プロジェクトだからフリーメールを使っている」ともっともらしい言い訳をするという。
詐欺事情に詳しい本人訴訟コンサルタントの野島茂朗氏は「被害相談に来た人に聞くと
『バーチャルな世界にまひして、自分だけ特別なチャンスが来たと一人浮かれてカモになった』と言ってました。
自分だけ特別だから、他人には言わないというのが、あらゆる詐欺の被害者の共通点です」と指摘する。
メールで取り込んだ作品をカネにする方法もほぼ確立されている。
「ネット上で販売場所はたくさんあります。会社名やサイト名を変えて全く別組織として売られるので
取り込まれたら最後。他の作品とセットの形で売られたら、作者は気付きません。著作権は製作者にあっても、
詐欺業者が著作者とかたって、第三者に販売したり、譲渡したりした場合、著作者は第三者に対して
責めることはできないのです」(野島氏)
売買価格はビックリするほど高い。出版関係者は
「ライトノベルやコンビニ本の表紙になるようなイラストは1枚1万~10万円で売買される。
白黒も1枚5000円ほど。自治体や企業のポスターになるレベルの大作は100万円、
イメージキャラクターになるようなものは、50万円くらいになり、商品説明やキャンペーンPRなどの
アニメは3分100万円の値段がつく」。
クリエーターは特に要注意だ。
URLリンク(www.tokyo-sports.co.jp)