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出版を縛る表現規制
三島由紀夫の「音楽」。島崎藤村の「新生」…。
近親者同士の一線を越えた関係は、昔から文学の世界で扱われている題材だ。
東京都は一昨年に改正した青少年健全育成条例で、漫画やアニメに限って近親相姦などを賛美する表現を新たに規制した。
仲の良い姉弟が一線を越える漫画「あきそら」の作者・糸杉柾宏さん(36)は、「死刑宣告だった」と釈然としない様子だ。
タブーであるがゆえに滲み出る背徳感が、作品に色を与えるという。糸杉さんは、「タブーの理由が判然としないところに魅力が有る」と言う。
「あきそら」は条例の改正議論中の執筆作品だった為、現場は萎縮。編集者からは性描写を抑えるよう言われ、条例施行前に無理矢理に話を終わらせ
最終巻を出す事になった。「なぜ漫画が狙い撃ちされたのか」
都は、「一般の図書と分けて売ってほしいという趣旨で、表現規制ではない」と説明。子供に「近親相姦や子供を性の対象とする行為が許される」と
勘違いさせてはいけないとの姿勢だ。
図書規制に詳しいフリージャーナリストの長岡義幸さん(49)によると、戦後の悪書追放運動や90年代の有害コミック運動など、子供の健全な育成を
害するとされた漫画は「追放」された。ただ、「今回はこれまでの絵柄規制だけでなく、作品のストーリーにまで踏み込んだ」と指摘する。
違反の基準が判然としない事で不安が増幅し、自ら萎縮する。同人誌の作家らが言う。「印刷所も印刷してくれなくなった」
条例の完全施行から約10ヶ月。新たな基準で規制された作品は、ない。
(※一部を抜粋、全文はソースをご覧下さい)
▽ソース:朝日新聞 (2012/04/30)
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