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朝日新聞2013年5月10日(金)朝刊「声」欄より
改憲論者の背後に隠れる目的
高校教員 池ケ谷八州志(静岡県牧之原市 55)
憲法記念日の報道で改憲論者の意見を聞いたり、読んだりした。
「現憲法は連合軍に押しつけられた」「自衛隊は軍隊だから、それに憲法を合わせろ」
「新しい時代に合っていない」「新しい権利を保障していない」
「道州制を導入するには現憲法では出来ない」などの意見が見受けられたが、
どれも見当外れだと思った。
例えば、自衛隊については「自衛隊は軍隊ではない」と言い続けてきたのはどの政党なのか。
憲法違反をしておきながらそれを憲法改正で認めろという主張がまかり通るとでも思っているのか。
また、時代に合わないというのも、
時代に合った人権を守る法律を憲法の本旨を踏まえて作らなかった政治の怠慢でしかない。
公害や原発事故の被害者たちは基本的人権をいまだに保障されてはいない。
改憲を主張する政治家たちは前述のような目的で改憲しようとしているのではない。
もし、それに気づいていないのなら政治家としての見識が疑われるし、
嘘(うそ)だと知りながらそう主張しているなら詐欺である。
改憲論者の背後に隠れている目的は基本的人権の制限であり、
国民への義務の押しつけであり、軍事産業を大手を振って育てることで得られる「国益」だろう。