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4月27日(土)朝日新聞東京版朝刊「声」欄
「今は改憲を論じる時ではない」 無職 清水喜輝(茨城県ひたちなか市 66)
夏の参院選を控えて改憲の議論がかまびすしい。しかし私は、今は改憲を論じる
状況にはないと思う。
まず、改憲を発議する国会が一票の格差を指摘されている。先の衆院選は
「違憲・無効」との判決も出ており、発議には無理がある。また、衆院の
小選挙区比例代表並立制は弊害が目立ち、少数意見が十分反映されて
いないとの批判もある。小選挙区制には導入に関わった政治家も問題点を
指摘しており、選挙制度そのものの見直しの方が優先順位は高いと思う。
福島第一原発や沖縄米軍基地、朝鮮半島の問題など課題も山積している。
後藤田元官房長官は自民党ながら改憲に慎重な姿勢を貫いた。
私は世界情勢が混沌としているときは、改憲すべきではないと思う。
今、改憲を争点にすれば国論は二分され、課題の解決もおぼつかない。
現行憲法により戦後の平和と繁栄があったことは、多くの人が認めるところだ。
特に第9条は人類の到達目標を示す「北極星」のような存在で、放棄して「普通の国」に
なることは大海で海図を失うようなものである。改憲論議は課題が解決できたあとでも
遅くはない。ここは立ち止まって戦後の歩みを振り返り、今後の針路を熟慮すべき
時である。