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そんな中で、テシエが次なるステップとして選んだのが、日本、それも京都だった。
京都店のオープンにあたり、テシエは「日本と仏、それぞれの伝統を大切にしながらも、融合してみたいと思った」
とチャレンジ精神をのぞかせ、「日本のルーツはどこにあるかと考え、京都だと思った」と語っている。
テシエは以前から日本に興味を持っており、京都の伝統工芸品の継承者など伝統を大切にしながらも、
新しい感覚を取り入れる若者たちとの交流を続けてきたという。新古典菓子をはぐくみ、もう一歩進化させる土壌として、
欧米の最先端都市ではなく、京都に白羽の矢を立てた理由はそこにあったようだ。
京都店ではほかにも薄切りにして煮たリンゴをミルフィーユ状に重ねた「タルトタタン」や、
口溶けのよいクリームと香ばしいパイが自慢の「サントノーレ」など、パリの本店と同じ品ぞろえを用意した。
京都店のパティシエは日本人だが、オープンに際しては２カ月間、みっちりと本店のパティシエから技術指導を受けたといい、
コンティチーニも「味はパリと同じ」とお墨付きを与える。
日本では現在、京都でしか手に入らない同店のスイーツだが、１０月には阪急うめだ本店（大阪市）に日本２号店がオープンする予定だ。
さらには京都の有名料亭「祇園さゝ木」とのコラボレーション企画も始動しているという。
関西は、神戸・阪神間を中心に実力派揃いのスイーツ店がしのぎを削る国内最強のスイーツ地帯。
本場パリのトップが関西からどんな流行をつくり出すのか、「夢のお菓子屋さん」の動向に注目が集まっている。
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