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『正論』 2012年12月号
河野洋平に反省の色なし 産経新聞政治部編集委員 阿比留瑠比
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≪在る者たちは、みずからの一握りの正義を誇り、この正義のために、一切の諸事物に対して罪を犯す。
そこで、世界が彼らの不正の中で溺死させられるのだ≫(ニーチェ『ツァラトゥストラはこのように語った』)
自民党「ハト派」を代表する政治家、河野洋平元官房長官の空しい言動を見るたびに、いつもこの言葉を
思い出す。
河野氏はこれまで、周辺諸国にひたすら媚びへつらい日本を貶め、それで「リベラルの良心」を気取って
きた。とはいえ、それはつまるところ、河野氏の「独善性」と「自己正当化癖」にすぎないと考えるからだ。
現在、韓国の李明博大統領の島根県・竹島への不法上陸と、虚偽を駆使した天皇陛下への侮辱発言に
よって、慰安婦募集の強制性を認めた平成5年8月の「河野談話」の見直し機運が高まっている。
ドイツの社会学者で自身も政治家だったマックス・ヴェーバーは、政治家必読とされる著書『職業として
の政治』の中でこう強調している。
≪戦争の終結によって少なくとも戦争の道義的な埋葬は済んだはずなのに、数十年後、新しい文書が
公開されるたびに、品位のない悲鳴や憎悪や憤怒が再燃してくる。 (中略) 政治家にとって大切なのは
将来と将来に対する責任である。ところが「倫理」はこれについて苦慮する代わりに、解決不可能だから
政治的にも不毛な過去の責任問題の追及に明け暮れる。政治的な罪とは―もしそんなものがあると
すれば―こういう態度のことである≫
河野氏のように政治家が「倫理」と「善意」を振りかざし、政治的に不毛な歴史認識問題に手を突っ込ん
で、問題をかえってこじらせることの愚が明瞭に指摘されている。もっとも、河野氏はこれを読んでもきっと
チンプンカンプンで何を言われているか分からないことだろう。もはや、見たいことと聞きたいことしか知覚
できない心理状態にあるように見える。