産経抄ファンクラブ第170集at MASS
産経抄ファンクラブ第170集 - 暇つぶし2ch968:文責・名無しさん
12/01/22 11:49:08.97 rUguxagq0
【産経抄】1月22日
 作家の故立松和平さんが昭和29年に小学校に入学したとき、すでに
給食が始まっていた。後にその思い出を産経新聞連載の『戦後史開封』に
寄せている。「脱脂粉乳はまずかったです」「サンマの煮付けとコッペパン
など変な取り合わせも多かったかな」といった具合だ。
 ▼それでも給食は楽しかったという。「みんな一生懸命生きていたから」
まずいのも楽しさのうち、という感じだった。変な取り合わせも
「あるだけの材料買ってきて作ったから、そうなったんでしょう」と、
その「苦労」に感謝をしていた。
 ▼立松さんの時代、地方によっては、貧乏で弁当を持ってこられない
子供もいた。だが給食が始まり、まずくともみんな一緒に食べられる。
そのことでお互いの絆や連帯感を感じていた。これこそ給食の教育的
意味だったが、一部の大人の受け止め方は違った。
 ▼脱脂粉乳は米国からの輸入だけに、「余り物の押しつけだ」などの
批判が渦巻いた。『戦後史開封』によれば、左翼系雑誌は脱脂粉乳の
放射能汚染問題を取り上げた。「脱脂粉乳の輸入は原子力潜水艦の
寄港と同じだ」というビラも配られた。
 ▼むろん風評にすぎず、後の牛乳とともに子供の体格向上に役だった
ことは間違いない。だがそれから半世紀以上たっても、同じような風評が
給食制度を揺るがしている。食材の放射能汚染を心配して給食を拒否する
親が増え、自治体の中には弁当を認める所もあるという。
 ▼そうした不安の声にはきちんと応えるべきだ。しかしそれを一方的に
受け入れては、一部の農産地の風評被害を大きくするばかりである。
「みんな一生懸命生きてきたから」感じた日本人の絆もズタズタに
切れてしまうだろう。


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