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原発といえば元旦の朝生がおもしろかった。政治の話をしたくない局の魂胆は
見え透いていたし、番組の進行が酷すぎて効率的に最悪だったけど、
今後の原発の扱い方をめぐって世の中がどう分かれようとしているのか、
過渡期の姿を浮き立たせることに成功していた。
推進側としては、いみじくも司会の田原が言った
「福島を原発研究の世界的拠点にしよう」という提言につきた。
これを誰も掘り下げず、反発さえ誰もしなかったのが、正直に今の国論の
状況といっていい。スタジオには福島の住民という、ほとんどが反原発の
活動家とおぼしき集団が居並んでいたが、
「補助金でいい思いをしたのでは」という視聴者の声(こんな意地悪な
聞き方ではなかったが)に、顔をこわばらせて「恩恵はありません」
と絶叫していたのは、寒々しかった。
反原発の論客はもっと酷くて、「難しく考えず直感的に原発を拒否しろ」
と言い出す奴まで出る始末だった。推進側では北大の奈良林もいて
“福島の住民”の黄色い声に野次られていたが、その程度のキャストにさえも
反原発側は理屈の上ではまるで太刀打ちできていなかった。
しかし、メディアを使って印象批判の洪水を起こせば、ことは理屈どうこう
ではなくなる。
その洪水の前夜を切り取った朝生だった。